チョコレート・ソルジャー

RAGING PHOENIX／０９年／タイ／１１４分／アクション／劇場未公開
監督：ラーチェン・リムタラクーン
製作：パンナー・リットグライ、プラッチャヤー・ピンゲーオ

出演：“ジージャー”ヤーニン・ウィサミタナン、カズ・パトリック・タン

＜ストーリー＞
男に振られてやけ酒をあおっていたデューは、女性ばかりを狙う誘拐組織・ジャガー団に目を付けられる。誘拐されそうになった彼女は、泥酔拳の使い手・サニムに助けられ…。

＜感想＞
世界も注目するガチで戦う女ファイター、ジージャー。
『チョコレート・ファイター』に続く待望の劇場映画第二弾が到着！！

今回は、ジャッキー・チェンが得意とした「酔拳」にヒップホップを組み合わせた

泥酔拳

を取得。

一体どんな拳法だ？と思われるかもしれないが、強いて言えば酒を飲めば飲むほど痛みを強さに変えてカポエラで戦う斬新な戦法です。

ジージャーの他に４人の仲間も出てきますが、こいつらも半端無く強い。
そしてカッチョエエ！！

低姿勢から繰り出される足技アクションはマジのマジで必見ですぞ。

前半のジージャーは戦いに無垢な女性なので、専ら戦うのが３人の仲間たち。
今は懐かしいピョンピョンバネ（通称ホッピング）に鋭い刃を装着した集団と、閉鎖された公園でファイトする冒頭を始め、売春組織のアジトでのファイトと、胸がスカッとする凄技バトルが目白押し。

その後、彼らの技に魅せられたジージャーは、泥酔拳の特訓を開始。
ここでも、どれだけの腕力やねん！と驚愕するような合体スタイルが飛び出してきます。

ここからちょっとストーリーにもたつきがあり、多少ダレてしまうのが残念。
そこはサクサクッと後半へと繋いで欲しかった。

で、終盤は彼らの因縁の相手である極悪軍団との対決。
流石にそこには凄腕の屈強野郎と、ムキムッキーな女ボスが居た訳で、仲間４人はフルボッコで離脱。
ジージャーも蹴られまくってボロボロになるのだが、

泥酔拳が真に発揮されるのは痛みからの覚醒

という言葉を体を持って思い出し、いざ怒涛の猛追打の始まり！

吊り橋での連携プレイも見事だったが、対女ボスとの戦いにはジージャーの動きが神がかり過ぎて圧倒されっ放しだった。

期待通り、いや、期待以上にアクションには申し分無い。
只、話の運び方にテンポの悪さが目立ち、時間が無駄に長く感じてしまうのが勿体無い。

それでも一度アクションシーンになると、目が離せないものばかりなので、時が経つのも早い。

ドラマ部分を簡潔に９０分位に尺を纏めてくれていたら、かなり退屈する暇もない矢継ぎ早のアクション映画になっていただろうな。

いや～それにしても、やっぱジージャーはすげぇよｗｗ

評価：★★★
１１／１０／０７ＤＶＤ鑑賞（新作）

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レンタル開始日：2011-10-07
メーカー：クロックワークス

ジョージ・A・ロメロ Presents BOOK OF THE DEAD ブック・オブ・ザ・デッド２

DEADTIME STORIES／１０年／米／１００分／ホラー／オリジナルビデオ
監督：ジェフ・モナハン、マイケル・フィスチャ、マシュー・ジェイソン・ウォルシュ
制作：ジョージ・A・ロメロ

出演：バレット・ハックニー、ジョン・ロマルディ、パトリック・ジョーダン、サム・レッドフォード、ジョージ・A・ロメロ

＜ストーリー＞
落盤事故で洞窟に閉じ込められた3人の究極の選択を描いた「THE“GEORGE”」ほか、「ON SABBATH HILL」「DUST」の全3本を収録。
＜感想＞
１話目

洞窟探検をしていた３人組が、落盤事故で閉じ込められる。
その際に１人の男性が片足に重傷を負う。
日数が経過するに連れ、彼らに空腹が襲うという話。

一種のカニバリズム・ホラー。
それにゴブリンというモンスターを味付けしている。
人肉を貪り喰うシーンはかなりグロテスク。
人の肉に味をしめた女が、助け出された友人の肉を、そして再び洞窟に戻り、そこには醜く変わり果てた女の姿があり、新たな洞窟探検者を待ち構えていた！というブラックなオチが秀逸。
評価：★★★

２話目

教師と生徒の不倫の果てに招いてしまった悲劇を描いた話。
妊娠してしまった女生徒に対して冷たい態度を取る教師。
彼を呪った女生徒は教室で短銃自殺。
その後、教師にしか見えないゾンビの姿になって彼の前に現れ脅かす。

ゾンビ女の股からどす黒い血が噴き出し、赤ん坊の姿を見せ恐怖に凍りつかせるシーンが不気味。
ゾンビ女の怨念に慄いた教師が取った行動は自業自得。
評価：★★☆

３話目

研究所で博士が火星の塵を極秘に解析すると、それには人間の病気を治す効果があった。
それを知った初老の警備員が白血病の妻の為に、それを密かに持ち帰り飲ませるという話。

火星の塵を飲ませると、妻はみるみる元気になり、更に若返りを齎して行く。
しかし、その効果は長続きせず、また妻も塵を服用し過ぎて死人に。
悲観した男は、残りの塵を外にばら撒くが、墓地に眠る人間をゾンビとして蘇らせてしまう。

男の住居が墓地のど真ん中にあった為、結果、最悪な結末を迎えるエンディングが笑うにも笑えないブラックさを放つ。
評価：★★☆

１に比べると、一つの話の尺も長くなり厚みを持たせている。
また、どのエピソードもグロ描写が格段にアップしており、恐怖演出を見事に引き出しているように思える。
１はいいから２は観る価値有りかも？

関連作：
『BOOK OF THE DEAD』
『BOOK OF THE DEAD 2』

総合評価：★★☆
１１／１０／０７ＤＶＤ鑑賞（新作）

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レンタル開始日：2011-10-05
メーカー：KRコンテンツグループ

切り株画像はこちら

切り株画像（映画『BOOK OF THE DEAD 2』より、人に喰われし人）

【ネタバレ注意】
人を喰った味の美味さは忘れられない。
どうしても、また一度人肉を食したくなった女は、ベッドに横たわる友人を縛り上げる。
そして再び禁断のカニバリズムに走り
切り株ディナーを完成させるのであった。

切り株度：（4/5）

レヴュー：『BOOK OF THE DEAD 2』

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スカイライン-征服-

SKYLINE／１０年／米／９４分／ＳＦエイリアン・パニック・アクション／PG12／劇場公開
監督：コリン・ストラウス、グレッグ・ストラウス
製作：コリン・ストラウス、グレッグ・ストラウス
製作総指揮：ブレット・ラトナー

出演：エリック・バルフォー、スコッティー・トンプソン、ブリタニー・ダニエル、デヴィッド・ザヤス、ドナルド・フェイソン

＜ストーリー＞
ある日、ロサンジェルス上空にいくつもの巨大な飛行物体が飛来する。そこから発せられた青い光は人類を次々と吸い上げていった。さらに、巨大飛行物体から大量の巨大生物が放たれ、人々を次々と襲い始めた。為す術なく逃げまどう人類。やがて、ようやく軍隊が現われ、必死の抵抗を試みるが…。
＜感想＞
映像の美しさと迫力に目を奪われた。

青色の閃光が眩いばかりの神秘的で、人々が魅了されて吸い込まれてしまうというのも分かる様な気がする。

白昼堂々行われる人間狩りもド級の大騒動で視覚的に楽しませてくれる。
巨大クリーチャーの暴れっぷりや、宇宙戦艦の爆発・墜落シーンなど、すげぇな！って思わせるものばかり。

本作は邦題の副題にあるように「征服」が話の中心。
いかに人間が宇宙人に対して無力であるかを、まざまざと見せつけられる所が怖くもあり、面白くもあり。

主人公となるジャロッドの

俺がやりたいようにやる

身勝手さには鼻につくが、こういう奴がいるからこそ話も盛り上がる事は確か。

軍の微力な抵抗も空しく、壊滅してしまった地球。
諦めに近い形で宇宙船に収監されてしまったジャロッドたち。

さぁここからどう話が転ぶのかという所で映画は終了。

私的には主人公が宇宙人を倒してハッピーエンドな定番級のエンディングよりも、ヒロインは果たしてどういう運命を辿るのかと、自分なりに推測させる形にした本作の続編に期待を持たせる様な終幕の方が好き。

きっと人からクリーチャーへと姿を変えた‘彼’が、ヒロインを抱きかかえ守り通しながら、悪のエイリアン軍団へと立ち向かっていく異色のヒーローものになるんだろうな。

続編は既に決定済みとの事なので、中身とタイトルは是非

スカイライン-奪還-

でヨロシク！

あ、でも下手にＢ級クリーチャー映画になるよりかは、十分、このままの終わり方でも満足なんですけどね。
まぁストラウス兄弟だから、それなりに捻ったアイデアを入れた続編にしてくれるとは思うので心配はしてないけど。
頼みますよ。

オフィシャル・サイト(日本語)
オフィシャル・サイト(英語)

評価：★★★☆
１１／１０／０７ブルーレイ鑑賞（新作）

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レンタル開始日：2011-10-07
メーカー：カルチュア・パブリシャーズ

関連作：
『スカイライン-征服-(2010)』（第1作）
『スカイライン-奪還-(2017)』（第2作）
『スカイライン－逆襲－（2020）』（第3作）