銀幕大帝α

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バチカン・テープ

2016年09月23日 14時27分51秒 | 洋画ホラー
THE VATICAN TAPES
2015年
アメリカ
91分
ホラー/サスペンス
劇場公開(2016/07/09)




監督:
マーク・ネヴェルダイン
『ゴーストライダー2』
出演:
オリヴィア・テイラー・ダドリーアンジェラ
マイケル・ペーニャロサーノ神父
ダグレイ・スコットロジャー
ジャイモン・フンスーイマーニ教皇代理



<ストーリー>
指の怪我から感染症にかかり、それが原因で奇行に走るようになったアンジェラ。彼女が悪魔に憑りつかれたと判断したロザノ牧師は、バチカンのエクソシストに悪魔祓いを依頼するが…。

真実の開示。
それが意味するのは人類に破滅――


-感想-

奇行が目立ち始め、父も彼氏も対処の仕方が分からなくなり、病院、そして精神病院へとアンジェラは検査名目で入院されられる。
しかしそこでもアンジェラの周りで次々と事故や自殺が相次ぐ。

その様子を捉えた監視カメラの映像を観たバチカンの司祭が異変に気付く。

「これは、いけない・・・」

少女に悪魔が取り憑く映画は山ほどあるけれど、少し毛色が違うのが本作。
それはアンジェラが一度心肺停止してしまうという部分に大きなポイントがある。
この描写には司祭には分かる事実があり、神が悪魔を連れて行こうとしたらしい。
だがアンジェラは息を吹き返す。
これを意味するのは即ち神の行為は失敗に終わった事を示し、解放された悪魔は今一度宿主の元へと舞い戻り、その影響で生き返ったアンジェラは最早人間ではあらず、人の形をした悪魔本体そのもの。

この展開は中々に興味深い。
今までにない斬新な発想を持った展開だ。


悪魔と成り果てたアンジェラを倒すには聖剣でもって刺し清めなければいけないと考えを固めた司祭だったが、その行為がとんでもない結果を招いてしまう。

一旦皆の目の前から姿を消し、再び現れたアンジェラの姿は煌々と輝きを放っていた。

バチカン司祭なら誰もが恐れる「反キリスト」の誕生である。

キリストに成り済まし、身体に障害を持つ等の不幸な人々に希望を与え信者を集めながら(まるで「北斗の拳」のトキみたいだ)世界へと勢力を広げつつ、最後にはこの世に災いを与える「終わりの始まり」な存在、それが「反キリスト」なのだ。

この脅威的な存在となった「反キリスト」のアンジェラの野望を誰か食い止める事が出来るのか。
それとも時間をじっくりとかけながら最終的には世界に終末を与えてしまうのか。

明確な結末を映し出さないまま映画は終わり、ただただ大変な事態になってしまったという嫌な予感とこれから待ち受けているであろう恐怖的な余韻を激しく残すので、鑑賞した殆どの方が続きが観たいと思わされるに違いない。

続編があるなら是非観てみたいけれども、色々と想像力を膨らませ「今後はこういう話になっていくんじゃないかなぁ」と個人の頭の中で内容を作り楽しませるという意味ではこの1本で終了させるのも有りかも。

これまで多くの悪魔憑きホラーは観てきたが、それら殆どが取り払うまでの内容だった。
本作もそんな感じなのかと思っていただけにまさか悪魔を超えた世界を破滅させる“存在”が誕生するまでを描いた作品だったとは予想の遥か斜め上を行っていて、描写そのものには震える程の怖さは無かったものの、光景と信じ難いストーリーの流れには味わった事の無いものばかりだったので、新鮮な気持ちで鑑賞出来て、悪魔憑きホラーでもこういう話も作れるんだと、そこに一番面白さを感じた作品だった。

これはお決まり、悪魔憑きホラー定番の海老反りシーンは本作にも健在。

オープニングにも集中して映し出されるので海老反り好きは要注目。
三位一体として喉から3つの卵を吐き出す場面は衝撃的だったが、そういう目新しい描写が複数観られるてのが本作の長所ではあるだろうね。

評価:★★★
16/09/23DVD鑑賞(新作)
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レンタル開始日:2016-09-02
メーカー:エイベックス・ピクチャーズ

オフィシャル・サイト(日本語)

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