北の旅人

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「1956」-14歳の心象風景<30>

2009-09-11 15:11:53 | Weblog

<作文>  
      珠算検定試験を受けて
             
               (O・T)

今から丁度1カ月前の2月3日の日のことでありました。S町の高等学校へ珠算の検定試験を受けに行きました。僕は3級を受けるつもりで、一生懸命に練習していましたが、あまり自信がなかった。しかし、自分の力を発揮して、がんばるつもりで家を出た。

他の人は、朝6時の汽車で行ったが、僕は10時の汽車で行った。試験は1時から始まるのです。試験場の高等学校についた時は10半頃であった。

まだ始まるまで時間も1時間くらいあったので、そろばんを出して、パチパチとたまをはじき練習を始めた。ところが、どうしたことか、前日の調子はどこへやら飛んでしまって、今日は全然調子が悪かった。それでもがんばってやっていた。

すると、S先生が「あわてないで落ちついた気持ちでやってよい」と言った。やがて、12時半頃、試験場へむかった。

試験場には知らない人が沢山いた。みんなの顔が自信満々の顔に見えた。僕の受験番号は102番で、一番前の机にすわらされた。窓のそばなので、暑くて暑くてたまりません。

そのうちに、出席をとって、色々な注意をうけ、用紙が配られた。初めは乗算で、制限時間は10分です。その10分もいつのまにか過ぎて、除算、見取算、伝票算と、つぎつぎと進んで、1時半頃終わりました。

その終った時の気持ちは、なんといいましょうか、背中に背おった、おもい荷物をおろしたように、けろっとしました。友達もそのような顔つきで試験場を出て、僕と共に駅へ向かいました。

友達は映画を観にU座へ入りました。僕は、観た映画なので、観ないで2時の汽車で帰ってきました。10日の合格者発表が今から楽しみです。

        ☆        ☆
 
我々が小中学生の頃は、「読み、書き、そろばん」が大事だと、言われていた時代。私も小学生の頃、一生懸命練習し、確か4年生か5年生の時に4級に合格した。3級となるとグーンと難しくなり、一度挑戦したが不合格。その後は野球やらなにやらの遊びに忙しく、結局そのままとなってしまった。

考えてみると、私は車の免許をはじめ、「免許」というものは何も持っていないので、このそろばんの免許(4級では何にもならないが)は、貴重なものだ。

ただ、今は、家で上司(妻)から、掃除・洗濯・買い物・ごみの分別などに関し、やっと免許皆伝を認められているのが、多少の救いだ。

高校生の時、クラスに段を持っている女生徒がいたが、その早さは、神業のように見えた。もちろん、今のように、電卓などない時代だったから、彼女はみんなから尊敬の眼差しをもって見られていたのをよく覚えている。

 



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