北の旅人

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「日本未来の党」は、まぎれもない「小沢党」

2012-11-29 15:12:13 | Weblog

滋賀県の嘉田由紀子知事が、「脱原発」の旗を掲げて「日本未来の党」を立ち上げた。マスコミは、すかさず「小沢氏の影」と書きたてているが、影どころか小沢党そのものではないか。嘉田氏は衆院選に100人規模の候補者を擁立したいと語っているが、なにしろ現段階では、そのメンバーの大方は「国民の生活第一」のメンバーなのだ。小沢氏が裏で動いて、嘉田氏を担ぎ、何とか生き残りを画策しているに過ぎないのだ。

最近の世論調査でも、小沢グループは、数えるほどしか当選できないと予想されている。小沢氏は何の役職にもつかないというが、要は実権を握ればよいという、今までの小沢流の再現にほかならない。選挙が終ってしまえば、嘉田氏は国会に議席を持っていないのだから、自ずと小沢氏が事實上のトップであり続けることは火を見るより明らかだ。海部政権、細川政権、鳩山政権などを見るが良い。小沢氏は、かつて「お神輿に担ぐには、軽くてパーがいい」と言い放ってきた。「日本未来の党」の嘉田氏も、全く同じパターンだ。

他のメンバーを見ても、亀井氏、山田氏、河村氏、それに「みどりの風」などだ。いずれも、選挙が厳しい面々で「選挙互助会」と言われても仕方あるまい。ましてや、政権担当能力など覚束ない。政策にしても、「脱原発」以外に何をやろうとしているのか。子育て支援の目玉として年間31万2,000円(月26,000円)支給、TTP交渉参加反対、脱増税などが柱だというが、全くの急ごしらえで具体的な政策は良く分からない。

しかも、こんなことも検討されているというから、国民をバカにしているにも程がある。「みどりの風」は、初鹿明博(43)、福田衣里子(32)、山崎誠(50)の前衆院議員3人を「日本未来の党」に合流させ、当選すれば、「みどりの風」に復党させる方針なのだという。総選挙後、政党要件の「所属国会議員5人以上」を維持するために、この3人は「二重党籍で選挙を戦ってもらう」(谷岡郁子みどりの風共同代表)というから呆れる。法的には可能だというが、いい加減にしてもらいたい。

衆院の比例区は政党名で投票する。国会法上、比例区で当選した国会議員が別の政党に移ることは原則禁止されている。「選挙で対立関係にあった政党に移るのは、有権者の意思に反する」という理由だ。ただ、同じ比例ブロックに候補を擁立していない政党へなら、移ることが認められている。「みどりの風」は今回、比例区も含め独自候補は立てない方針のため、このケースに当てはまるだというが、こんなことを許してはならない。

今回の衆院選では、惨憺たる民主党政権3年半で学習してきたことを生かし、しっかりとした一票を投じたい。



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