現代日本語「誤」百科 702 これまでに経験をしたことのない大雨 を、例題にしている。
この例題は気象庁の発表による予報の表現である。ニュースとなって、経験したことのない について議論があった。その後、それほどの大雨を気圧配置で経験しないのか、予報には出ない。コラムの解説は、経験 の意味にあって、この用法への疑義は、経験は重要な意味を持つから、昨日大雨を経験した とは言わないと説明する。だから、事柄を直接知り、自分の記憶として蓄える、離婚や大病なら経験したというのは構わないようだが、離婚も大病もあまり経験したとは言わないだろう。すると、さきの、大雨を経験した というのは言いそうであるがいかがか。昨日というのはさすがに日が浅いから、よほどの大雨である。 . . . 本文を読む
日本語の文法について
日本語の文法について文法とは文の法則または文章の法則とする。文法という用語は近代以降のことで翻訳語として成立した。それまでに日本語を文法としてとらえることがあったか。古代漢語の影響で語法を捉えることはあったであろうし、日本語文典というポルトガル語による解説書が作られ日本語を文法としてとらえることがあった。
文法は考え方である。その考え方を論理として規則にする。文法がどうして必要であるかとその規則を捉えてみると、言語は宇宙と神羅万象のさまざまを表現する言葉であるからその中心となるものを捉えて論理化しようとしてきたようだと思い当たる。それは地域と言葉によって異なる。考え方をそのようにすると、それぞれであるということになる。 . . . 本文を読む