ぶらっと 水戸

水戸の見て歩き

水戸藩主・徳川斉昭の歌(7)

2025-02-01 22:02:13 | 水戸

 徳川斉昭はたくさんの梅の歌を作ったようで、(4)で少しご紹介しましたが、今回はその続きです。どれも「景山詠草」にある歌です。景山は元服の時定めた斉昭の号だそうです。説明は私の勝手流です。

 

立春梅
 しら雪に まがふ籬の 梅の花 にほふ方より 春や立らむ
 白雪に紛れて籬(かきね)のところに咲いている花から漂ってくる香とともに春が来るようだ
 写真は偕楽園で見た雪の帽子をかぶった梅花です。

 


 年ふ(経)れと(ど) 人にしられぬ 山陰の 花をあはれと 鶯の啼(なく)
 年を経ても人に知られない山陰の梅の花を鶯はすばらしいとないている

 


 うぐいすの なくねにはるの 色そへて 匂(におい)そめたる 梅の初花
 うぐいすの鳴き音に色や香りを添えて梅の初花が咲いている

 

水にうつれる梅を見て
 池水に うつらふ梅は 影なから 匂ひありやと 魚の寄らん
 池の水に映る梅にも匂いがあるのだろうかと魚も集まってくるだろう

 

弘道館の神前なる梅は 酒梅とて酒の匂ひを含みて花白く 右は朱梅とて紅梅なり いつ(づ)れもわれいとけなき時より 物に植ておほしゝを 寝殿造り(弘道館鹿島神社)奉りし時 階(きざはし 階段)のもとに手つ(づ)から植おきしを 今はおほ(大)きなる木となりて花いとおもしろく咲けれは(ば)
 白妙(しろたえ)も 赤きも花の 色に出て 神を尊とふ(ぶ) 心みえけり
 神を尊ぶ心は、清らかな白や、赤誠の赤の色として梅の花にみることができる

水戸藩主・徳川斉昭の歌(6)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ぶらっと歩きの風景in水戸(2-66)

2025-01-31 21:18:16 | 水戸

将棋(千波公園ふれあい広場 千波町)
 将棋好きの人たちが、冬の晴れ間に公園で将棋を楽しんでいるようでした。水戸には、いきな将棋好きの人たちがいるようです。(撮影1/22)

 

探梅(偕楽園 常盤町1-3-3)
 写真を撮ったこの日、偕楽園で開花が見られた梅の木は数本だったような感じでした。写真はその数少ない開花していた八重寒梅の花です。園内を一周して、もう一度同じ木に戻って見ると、さっきまでの蕾が何輪か開花していて感動しました。(撮影1/25)

 

おみくじ(常磐(ときわ)神社 常磐町1-3-1)
 最近はおみくじにもたくさんの種類があるようですが、写真は常磐神社で見た、台湾からの参拝客を対象にしたらしいおみくじです。「幸福神簽」とあり、「凶」はないように見えます。いろいろなところで、国際化が進んでいるようです。(撮影1/25)

 

梅の剪定(弘道館公園 三の丸1-6)
 今ごろが、梅の枝の剪定時期なのでしょうか、伐られた梅の枝が山積みになっていました。「梅切らぬ馬鹿」という諺もあるようですが、思い切った、いかにも梅らしく見えるような剪定をしているのでしょう。(撮影1/25)

 

梅まつり準備(偕楽園 常盤町1-3-3)
 11日の梅まつり開始日を前にして、準備が進んでいるようです。何陋庵(かろうあん)入口付近にある門の工事ははすでに終わったようですが、芝前門(写真)の修繕も最期の作業がおこなわれているようでした。以前とはだいぶ雰囲気が変わったようです。(撮影1/29)

ぶらっと歩きの風景in水戸(2-65)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水戸の飛行機

2025-01-30 21:42:12 | 水戸

遊具(裡一丁目児童公園 本町1-8)
 飛行機型遊具は、ほかにプロペラのない形もありましたが、プロペラの方がノスタルジアがありそうです。でも、子どもにとってはどうなのかなとも思いました。

 

凧(ケーズデンキスタジアム水戸 小吹町2058-1)
 水戸たこあげまつりで、発泡スチロール製の飛行機凧がありました。でも飛んでいるとことは見ることができませんでした。飛行機凧にはさまざまな形があるようです。

 

木製模型(宮町)
 年期が入っているように見える、木製2枚羽根の複葉機模型が、軒に下げられていました。となりに単葉のプロペラ機模型もありました。

 

スカイマーク(茨城県庁2F 笠原町978-6)
 県庁には、いろいろな模型が並べられているようで、その中に飛行機もありました。写真は、スカイマークのボーイング製ジェット機のようです。となりに春秋航空の模型機もありました。茨城空港に乗り入れている飛行機なのでしょうか。

 

自衛隊機(島田町)
 本物の飛行機も上空をよく飛んでいるようです。これは自衛隊のプロペラ機のようです。ハーキュリーという戦術輸送機なのでしょうか。もう車輪が出ているように見えます。

水戸で見た模型(2)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水戸の酒の話(30)

2025-01-29 21:28:58 | 水戸

 徳川光圀の時代、延宝3年(1675)に、番所や武士の屋敷で酒を売ることを禁じたそうです。この令は前年も出たそうですので、守られていなかったということなのでしょう。水戸紀年にあります。本町の道明作兵衛はこの頃米高で3000石という大規模な酒造りをしていたようで、町の酒屋が栄えているので、それをまねた番人や武士がいたということなのでしょうか。写真は、その道明の名前を残す備前堀にかかる道明橋です。

 

 水戸では徳川斉昭による娯楽への圧迫などを含む天保の改革がおこなわれる前は、人形浄瑠璃の大薩摩がはやったそうです。一盛長者伝説や八百屋お七などはたいそう当たったようです。芝居の席では、饅頭や、白木の小重箱に入った4~5個の豆腐田楽と一緒に、徳利に入った1合ぐらいの酒が幕間に売られていたそうです。江戸にはあった、幕間に劇場の外へ出て食べる、料理茶屋は水戸にはなかったそうです。小宮山楓軒著の「楓軒偶記」にあるそうです。写真は、一盛長者が住んでいたという地区への入口あたりに建てられた碑(渡里町36°24'36.1"N 140°26'03.7"Eあたり)です。

 

 河童の画家といわれる小川芋銭(うせん)の酒句に
清水汲んで 酒の香残る 瓢(ふくべ ひょうたん)かな(俳句誌・ホトトギス課題「酒」の入選句)
雨雫(しずく) 桜が下に 酔はんかな
  酒好きで俳句もよくした芋銭ですので、酒の句がいくつも見られるようです。ただ、飲み過ぎで身体をこわしたようで、
竹の葉の 杯(さかずき)すてし 芋銭子を 如何(いか)に笑ふか 七(なな)の賢人(かしこびと)
  という飲めなくなった後の、いかにもくやしそうな歌もあるようです。竹の葉は酒のこと、七の賢人は、酒好きだった竹林の七賢のことでしょう。渡辺鼓堂により水戸にあった茨城日報に芋銭の漫画が掲載されるようになったといわれているそうです。写真は、得月院(牛久市城中町258)にある芋銭の墓です。

 

 彫刻家・木内克(きのうちよし)作のフクロウ灯籠が、大塚子之吉が営み、柵町あたりにあった料亭・大塚屋の庭にあったそうです。酒を飲んでも必ず家に帰ることができるという縁起物としておかれていたそうです。フクロウは夜よく目が見えるということからなのでしょう。現在、護国神社に同じような灯籠(写真)が置かれています。

 

 東武館の館長だった小沢武は、昭和20年の空襲のとき、消火に孤軍奮闘していたそうです。午前3時ごろ、攻撃の第3波が来たときには体が動かなくなってしまったそうです。残っていた配給酒2合や梅酢を飲み干すと、再び元気が出て動けるようになり、家を焼かずにすんだと伝記にあるそうです。写真は同様に焼け残った旧・お稗蔵のようです。

水戸の酒の話(29)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水戸のペア(2)

2025-01-28 21:51:36 | 水戸

 ペアを、多少無理がありますが分類してみました。グーグル日本語辞書を見ると、ペアは「二つでひとそろいになること。対(つい)。「―ルック」。また、二人で一組になること。」とあります。

 

〇同じものが2つそろう場合


 門松(東照宮 宮町2-5-13)
  門松はお正月の雰囲気をつくりだす大事なアイテムの一つのようです。


 お神酒徳利(金刀比羅神社 泉町)
  奥の二つがお神酒徳利です。同じようなかたちをした一対や、いつも連れ立っている二人のことも、お神徳利というそうです。

 

〇少し違うものが2つそろう場合


 仁王阿吽(あうん 正覚院 開江町393)
  同じように見える仁王ですが、一方は阿形(あぎょう)で口を開け、一方は吽形(うんぎょう)で口を閉じているようです。

 

〇違うものが2つそろったり、補完しあう場合


 右大臣・左大臣(水戸八幡宮随身門 八幡町8-54)
  写真随身門の左右の社に、見えませんが、右大臣・左大臣が置かれています。雛人形でも下段に飾られる場合もあるようです。

 


 ボルト・ナット(千波町十一軒第4児童遊園 千波町)
  こういうものもペアといわれるようです。 

 

〇男女・雌雄やその写し的なものや使用するものの場合


 道祖神(中丸町36°23'21.0"N 140°24'26.1"Eあたり)
  水戸ではたいへん珍しい双体の道祖神です。安永3年(1774)とあります。高さは63cmだそうです。


 鴛鴦(おしどり 山内伊村(いそん)画 水戸市立博物館 大町3-3-20)
  江戸後期の狩野派の画家だそうです。「竹に鴛鴦」という画題だそうです。夫婦仲のよいことからよく画題にされるようですが、実際は、翌年に別の雌とつがいになるそうです。

 

 夫婦箸、夫婦茶碗などの派生してできた道具などもあるようです。

水戸のペア(1)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする