手挟みにせよ、懸魚(げぎょ)、蛙股、木鼻などにせよ、寺社建築の部位には、建築とは関係のない不思議な名前がついているなと思います。そして、手挟みに関しては、名前が変わっているだけではなく、何となくほかのデザインとは違うものがよくあるような気がしますが、どうでしょうか。(水戸の手挟み(1)、(2)も見るとそう思えるかも知れません)
鹿島神社拝殿(秋成町)
シンプルな手挟みです。本殿鞘堂(さやどう 保護のための覆い建物)に、徳川斉昭死去のときに枯れたという、お手植えのスギが下げられています。
吉田神社(六反田町 六地蔵寺近く)
これも比較的シンプルな唐草文が彫られています。
護国寺不動堂(見川1-1190)
全面に波模様がほどこされています。
愛宕神社本殿(愛宕町10-5)
キクのように見えますが、たぶんこれはボタンなのでしょう。
吉田神社本殿(吉沼町157)
マツと雲が彫りこまれています。本殿の手挟みは拝殿からでは隠れてしまって、ほとんど見えないと思います。