弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

怒りなど見せない 優しい私を こんなに怒らせた 人は誰?

2024年08月01日 12時15分46秒 | 自選どどいつ
夏休みの間、毎週複数回、全国各所を飛び回りつつ、機会を与えられる限り話をさせてもらっている。
目的は、私の裁判に対する支援の訴え、著書の宣伝及び弁護士任官の推進の活動が主だが、あの岡口さんをも追い詰めた最高裁(事務総局)や、これに同調する一部の弁護士勢力の批判に及ぶ場合もある。
私も弁護士任官して世間が狭くなってしまい、全国の弁護士や裁判官にそれほど知られていた訳ではない。そのため、この間の言動から「恐い人」と思われがちのようだが、私は「お上」を恐れないだけで、本にも書いたように「優しい人」と言われている(自分で言うか?)。周囲からは「面白い人」と言われている。

相手も「我慢の限界」に達しているようだから言動には気を付けた方がいいという忠告もあるが、そもそも私の方が先に「我慢の限界」に達したから、討って出ているのである。
「とめてくれるな」に続く相手は、忠臣蔵の「梶川殿」から大学紛争で「おっかさん」に変わったそうだ。
(写真)本歌取りの元歌の歌詞部分。
私はもちろん同姓の竹内まりやデビュー以来の大ファン。
「元気を出して」共に頑張りましょう!

「官僚司法」じゃ 立派に聞こゆ「小役人裁判」と 言い換えを

2024年07月26日 22時32分48秒 | 自選どどいつ
いよいよ明日は午後から大阪で私の出版記念講演をさせていただく。

http://www.j-j-n.com/

パリ五輪の開会式中継を見たいのは山々だが、我慢して早寝し、明日は思う存分に「官僚司法」改メ「小役人裁判」批判を展開したい。

「正直>誠実>勤勉」の順は 対抗要件 でも同じ

2024年07月22日 17時01分46秒 | 自選どどいつ
私の著書「『裁判官の良心』とはなにか」の第一章にも掲載した講演で、自分の「良心」の内容は、第一に「正直」、第二に「誠実」、第三に「勤勉」の順だと披露した。

独自の見解のように思われてもいけないので、法律と判例でもそうなっているという例を挙げてみる。

法学部生が真っ先に学習するであろう不動産の二重譲渡と対抗要件(登記)の問題が好例である。
①自分が売主から買ったという二人の買主が互いに争った場合、民法177条の規定により、先に所有権移転登記を経由した方が勝ち、登記を怠っていた方が負ける。
これは「勤勉」基準。
②しかし、先に登記をした方であっても、例えば他方を裏切って出し抜いた「背信的悪意者」は、民法1条2項の信義則違反とされ、負けるというのが確立した判例である。
これは「誠実」基準。
③以上の大前提として、そもそも売買が架空のものであれば、民法94条の虚偽表示により無効である。
これは「正直」基準。
ね、やはり、私の説と同じ優劣の順序になっているでしょ。

判決書かずに 最高裁の 長官になれる「官僚化」

2024年07月21日 15時30分27秒 | 自選どどいつ
最高裁事務総局の局付
法務省の局長・局付・訟務検事
高裁の事務局長
最高裁の局長・課長・参事
地家裁の所長
高裁の部総括
最高裁事務総長
高裁長官
最高裁判事
最高裁長官

これらは「エリート官僚裁判官」の典型的な歴任ポストである。他にも司法研修所や最高裁調査官室の勤務を含めてもいいかも知れない。司法行政のみならず法務省への「出向」ポストまで、あたかも当然のように含まれる。
地家裁判事・判事補の通算経験年数は概ね十年以下で高裁部総括に昇格して行くのだが、これらのポストの共通点は何か、お分かりだろうか。
答は「判決を書かなくていい」という点である。
地家裁所長は裁判を担当しないし、
高裁部総括は陪席が書いてくれる。
高裁長官も大半は裁判を担当せず、
最高裁では調査官が書いてくれる。
したがって、判決を書かなくても、これらのポストは務まってしまう。
最高裁判事は、裁判官以外の出身者もいるから、それでも可としよう。しかし、キャリア裁判官でありながら判決起案能力を問われないまま出世するのはいかがなものだろうか。
「官僚裁判官」すなわち瀬木比呂志元裁判官が言う「法服を来た役人」が出世できるよう仕組まれているように思われる。
(写真)私の任官直前以降の歴代最高裁人事局長。
弁護士任官に殊更に厳しくなったのは、どこからなのだろうか。

任官仲間が 我より偉く 見ゆる日もまた 泊まり込み

2024年07月18日 21時43分22秒 | 自選どどいつ
(写真)今朝の朝日より。
今日、弁護士任官者からまた高裁部総括が誕生した。
定年退官した大阪高裁第一民事部総括の後任に、嶋末和秀和歌山地家裁所長(42期)が就任。
比較的最近では、
北澤純一(39期)元東京高裁部総括
本多久美子(39期)大阪高裁部総括
高宮健二(42期)広島高裁部総括
に続く昇格。
42期の二人は、私よりも年下。
四人とも地家裁所長を経て高裁部総括に指名されている。
弁護士任官者は「中途入社」だから出世が遅いのではないかと言う人もいるが、そうではない。
弁護士任官者の間だけで見ても、三年遅れ以上の露骨な昇格昇給差別が明らかになっている。

寅子に習って 事務総局も 支部の家裁へ 赴任して

2024年07月11日 07時51分46秒 | 自選どどいつ
今朝の朝ドラ「虎に翼」から。
東京から新潟家裁三条支部へ異動。
「裁判官として正しく成長」しないまま、思い上がってしまった「裁判をしない裁判官」は、同様に異動して、三条駅前のアパホテルに自腹で泊まり、夜間令状当番を担当してもらうべきだろう。

「復活折衝」しないで帰る 後から来たのに 今先に

2024年07月10日 20時03分33秒 | 自選どどいつ
共同通信社が配信した記事から抜粋。
私へのインタビュー記事だが、この段落だけは、私を取材した記者自身の目撃談である。
ちなみに、この記事に出て来る当時の財務相は麻生太郎、最高裁事務総長は今崎幸彦、現在の最高裁判事(次期最高裁長官)だったとさ。

一を聞いたら 十知るけれど 二から九まで 知らぬ人

2009年12月15日 08時16分28秒 | 自選どどいつ
「一を聞いて十を知る」と誉められることがある。
しかし、それは裏目に出ると、早とちりが多いということにもなりかねないので、自戒が必要だろう。

弁護士任官 どどいつブログ ヤホーで検索 して見てね

2008年12月22日 08時26分45秒 | 自選どどいつ
年末恒例となった「M-1グランプリ」が終わった。
惜しくも決勝3位で終わったが、浅草芸人「ナイツ」の言い間違い漫才のファンになった。
これからアドレスを尋ねられたら
「ヤホーで検索して見て下さい」
ということにしようかな。
試しに検索してみたら、当ブログは、
「弁護士任官」で24件中3位
「どどいつ」で439件中4位
「弁護士任官どどいつ」で2件中1位(^O^)/

4月7日に 法服デビュー 鉄腕アトムも 生まれた日

2006年04月07日 00時00分04秒 | 自選どどいつ
私が弁護士から裁判官に任官したのは2003年4月1日。
そして、初めて法服を着て法廷に出たのは同月7日。
この2003年4月7日は、鉄腕アトムの誕生日だった。
最近は司法修習生から判事補として任官すると4月ではなく10月になるので、こんな奇遇に恵まれたのは弁護士任官者である私だけだったかも知れない。
手塚治虫先生と鉄腕アトムのファンとして、とても幸せに感じている。

切れぬ切り札「憲法違反」「権利濫用」「信義則」

2006年04月01日 00時00分06秒 | 自選どどいつ
裁判官は、基本的には法律に従って判断するが、実は任命される際に辞令のほか3枚のカードを渡される。
1枚目は「権利濫用」カードで、法律に書かれている権利をマジックで消す事ができる。
2枚目は「信義則」カードで、法律に書かれていない義務を「信義則上の義務」として作る事ができる。
そして3枚目は最も強力な「憲法違反」カードで、法律自体を消す事ができる。
各カードは1回ずつしか使えない。裁判官は温存しすぎて使う機会を失しがちになる。だから退官間際にはカードを使った思い切った判決が多くなる。

良心従う 裁判官に 良心ない人 不適格

2006年03月26日 09時59分09秒 | 自選どどいつ
裁判官の不再任の理由で「裁判官としての資質を欠く」というのがある。
それでは理由が短すぎるという声もあるが、要するにそういうことなのだろう。
(参照条文)
憲法76条3項
「すべて裁判官は、その良心に従ひ独立してその職権を行ひ、この憲法及び法律にのみ拘束される。」

ゆうべ解いてた 宿題抱え スクールバスで 登庁する

2006年03月17日 00時19分18秒 | 自選どどいつ
官舎と裁判所との間を朝夕往復する送迎バスに乗り、訴訟記録を持ち帰って起案した判決を抱えて出勤することもある。
何か、子どもの時から似たような事をやっているような気がしないでもない。

キャリア判事の あいだでいまだ 少数民族 私たち

2006年03月16日 23時55分04秒 | 自選どどいつ
「(弁護士から判事)珍しい転進ですね」というコメントを戴いた。
そう、せっかくこういう道が開けたのに、志望者が少なくて残念。
現在の我が国では、大ざっぱに言って、数千人の裁判官の内で弁護士からの任官者は数十人に過ぎない。

ローマ字言葉は 嫌ったくせに なぜに「メセナ」は 請ひ給ふ

2006年03月14日 23時44分56秒 | 自選どどいつ
もう一つの「言い換え」の話題。
今日の朝刊に、第4回の「外来語の言い換え」の提案が掲載されている。
しかし、言葉の言い換えには、意外なところから異論が出て来ることがある。
たしか、第1回のころ、メセナ(芸術文化支援)の言い換えに強い異論が出た。
その中心は、丸谷才一さんだった。