枚方市の隣町、寝屋川市には昔から地元に伝わる民話に「鉢かつぎ姫」の物語がある。そして町のあちこちには石造りの「鉢かつぎ姫」がおおきな鉢を頭にくっつけて建っている。そのいわれは、昔、河内国に寝屋備中守藤原実高という長者が住んでいました。長谷観音に祈願し、望み通りに女の子が生まれ、美しい娘に成長しました。母親が亡くなるまえに娘の頭におおきな鉢をかぶせたところ、鉢がどうしてもとれなくなってしまいました。母親の死後この娘(鉢かつぎ姫)は、継母にいじめられ家を追い出されてしまいました。世をはかなんで入水自殺をしたが鉢のおかげで溺れることもなく、「山蔭三位中将」という公家に助けられ風呂焚きとして働くことになりました。中将の四男の「宰相殿御曹司」に求婚されますが、宰相の母は、宰相の兄たちの嫁との「嫁くらべ」行い結婚を断念させようとします。ところが嫁くらべが翌日に迫った夜に鉢かつぎ姫の頭の鉢がはずれ、姫の美しい顔と、金、銀、宝物などが出てきました。嫁くらべのあと、鉢かつぎ姫は宰相殿と結婚して3人の子どもに恵まれ、長谷観音に感謝しながら幸せな生活を送ったそうです。
寝屋川市では、町おこしにこの石像を建てたりお土産の饅頭を売り出したりしている。
寝屋川市では、町おこしにこの石像を建てたりお土産の饅頭を売り出したりしている。