昨日(4/4)の東京の新たな感染者が100人を超えたと騒がれているが、私はまだまだ甘いのではないかと考えている。
上図が4月4日までの東京都における、日別の新感染者数だが、3月24日頃からは一見急速に上昇しているように見えるが、その増加の度合いが線形的である。他国の例ではもっと急カーブの曲線状に上昇している。感染者はネズミ算式に増えると考えられるのであるから、上の図は少し不自然に見えるのである。やはり検査数を抑制していることがその理由だろう。毎日発表される感染者数の数倍、あるいは数十倍の感染者がいるのではないかと勘繰っている。
今朝のサンデーモーニングでは白鵬大学の岡田晴恵教授が、市中感染率を知ることが大事であるという趣旨のことを述べていた。まったく同感である。緊急事態宣言を出すにしても何にしても、思い切った政策を打ち出すためにはできる限り実態を把握せねばならないのは当然のことである。東京中から無作為に1,000人抽出して、その全員にPCR検査と抗体検査をしてみるというようなことをしてみたらどうだろうか? すでに自然治癒した人もいるだろうから抗体検査もした方が良い。そうすればある程度感染の実態というものが浮かび上がってくるはずだ。
アメリカの大使館から訪日米人に対して帰国を促す注意情報が出されたという。世界一感染者数の多い国にわざわざ帰国しなさいと言う催告が出されるほど、現在の日本の状況が危ういと見られているわけである。信用されていないわけである。おそらく、それはCIAが綿密に情報を分析した結果に違いない。怖いもの見たくなさに、とにかく毎日同じことを続けながら、破たんが顕在化することを先延ばしにしているだけの政策というのは、かの国から見れば理解できないのだろう。見えないリスクよりも、見えるリスクであるアメリカへの帰国をとるべきというのが彼らの考え方である。
私個人はもう少し楽観的な見方をしているが、新型ウィルスが言われているように、高温多湿な環境でも感染力の衰えないものであれば、日本人の大半が一度は感染して抗体を持つかそれともワクチンができるまでは、状況は沈静化しないということになる。だとしたら、今は全くの序の口で、来年オリンピックを開けるかどうかわからないというような話になる。政府には腹をくくって欲しいと思う。