昨日は急に東京国立博物館を見に行こうと思い立ち電車に乗り込んだ。この前に東京へ行ったのかいつか思い出せないほど久し振りのことである。この日は晴れのち曇りの天気予報でもあったので、博物館に行く前に神宮外苑の銀杏並木を見に行こうと思った。明るい陽光の中で見る黄葉は美しかろうと思ったのである。
銀杏の黄葉は美しかった。ただし人も多かった。できれば光に満ちた静かな秋の日を満喫したかったが、それは贅沢というものだろう。外国から観光に来られた方も多いようだ。特に中国語らしい響きがあちこちで聞こえる。まだ中国からの来日は本格化していないようだが、それでもやはり中国のプレゼンスは大きいと感じる。
昨日は日差しが強かった。陽の光と黄葉が戯れるというのはこういう様を言うのだろう。時折風が吹くたびにおびただしい葉っぱがひらひらと光を照り返しながら落ちてくる。
道路沿いのカフェは超満員で店の外まで行列がはみ出ていた。でも、銀杏を眺めながら飲み物を飲む人たちの表情はみな満足そうに見えた。私もそれなりに満たされた気持ちになって上野に向かった。
国立博物館に着いたのであるが、ここで私はとんでもない事実に気がついたのである。すでに「当日券は売り切れ」だというのである。「博物館なんていつでも行けば入れる」なんて思っていた私は、いつのまにか世の中から取り残された隠居じいさんになっていたようだ。
気を取り直して、この日の目的を博物館見学から東京見物に切り替えることにした。 よく見れば上野公園の紅(黄)葉も相当きれいである。
ひときわ鮮やかな紅葉もあった。
ここでもカフェは繁盛していた。
不忍池にはどれだけの蓮根が埋まっているのだろうか?
アメ横は今日も賑わっていた。昔に比べて外国人経営の飲食店がずいぶん増えている。
この後、南に向かって秋葉原を通り抜け神田駅に着く頃はちょっと薄暗くなってきた。もう少し探検したかったけれど、ラッシュに巻き込まれない内に帰路につきました。博物館には入れなかったけれど、充実した一日だった。