Sydney Yajima


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習近平国家副主席

2009-12-16 13:06:31 | 世界情勢
習近平国家副主席と天皇陛下の会談が、1ヶ月ルールにのっとって行われなかったことが問題となっている。
1ヶ月ルールというのは、しかし、慣例に近いルールで、絶対的なルールではない。したがって、そのルールだけで、今回の会談の流れを批判するにしては、やや薄いと思う。
次に、天皇の外交という外交に利用しているという批判だが、これは一ヶ月ルールとは無関係の議論である。一ヶ月の承認があって、手続きを踏まえれば、各国の要人とであうことは、外交利用にあたらないとは、言えないからだ。したがって、もし外交に天皇を利用しないとなると、天皇陛下は一切海外の要人と、いかなる場合であっても出会うことのないようにするということになる。
それはおかしな話。実際に、外交に利用しているという批判にかんしては、日本人はずっと それを利用してきたではなかったか?。とも言えるはずだ。いずれにせよ、これは一ヶ月ルールとは無関係の議論だ。それは、それで十分に大切な議論として話すべきことだが、今回のことにのみ、関わっている議論ではなく、歴代 延々とそういう外交利用がなわれてきたことを、踏まえたうえでなければ、話にならないだろう。

しかし、もっと、大事なことを忘れている。

それは、日本の天皇陛下が、中国の主席に挨拶に出向いていったのではなく、中国の主席が(もしくはその候補者)日本の天皇陛下にぜひお会いしてご挨拶をしたいと言ってきたということだ。アメリカのオバマ大統領だって、そうだった。
これが 大事な点で、相手が日本の天皇陛下に対して、敬意を持っている以上、どうしても お会いしたいとまで、願い出てきている以上、もっと 寛容な心で受け入れてあげることが日本の器量ではないだろうか? ということだ。

今後も、あちこちの国が 一ヶ月ルールを無視してくる。と懸念する向きもあるが、そうではない。今回は、相手が中国で、GDP世界第三位、やがて世界第二位か、一位になる可能性もある日本に一番近い距離にある大国のトップが陳情してきたという 大きな理由が、背景にあるのだから、それを無視しての議論は現実的ではない。

大きな国とか強い国に対しては、媚びへつらうのか?という言い方をする人もいるが、今回のことにのみ、関して言えば、中国のトップに対して日本が媚びへつらっているようには、思えない。習近平国家副主席は、四川地震災害における日本の手助けにたいしての礼を言い、その言葉を、日本の象徴である天皇陛下が受け取った。ということに、大きな意義を感じるべきで、むしろ 日本にとっては、誇りに思うべきことだ。