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「松風庵日記」 心はいつもお茶日和  

後半の人生の楽しみ方見つけましょう!

ただほれぼれとのみおぼゆ

2016年11月02日 | お茶三昧

          

明日からの炉の稽古に備えて、
昨日は善哉用の小豆を煮たり、炉の蓋を開けたり、
今日は朝から道具の入れ替えなどしたりして、準備を終えました。

そして午後から、「建礼門院右京大夫集」の講座に。
今日覚えた、どこかで使ってみたい言葉が一つ。

右京大夫が、恋人の平資盛の死を知った時の気持ちを記した文。
「・・・・みなかねて思いしことなれど、ただほれぼれとのみおぼゆ」
このほれぼれとは、ここでは、
「心がどこかへ行ってしまって、呆然とする」というような意味だとか。
悲しみのあまりですね。

これはどこかで使わねばと思いませんか。

そう思っていたら、友人が、
「先日ご招待されたお茶会の会記よ」と。
素晴らしいお茶会だったと聞いていたので、興味津々で開いてみると、
目もくらむようなお道具ばかり。
会場は金沢の兼六園
みれば席主は美術館の理事長さんでした

待合の床には酒井抱一筆 菊四十雀
菓子席には良寛の「昨夜窓前風雨急」
本席の床 は本阿弥光悦。

利休の茶杓に長次郎の茶碗。
替が道入・・
谷崎潤一郎や真田幸貫の名も
まだまだ続き、ため息無しでは読めません。

ただただ茫然として。

そこで思わず出ました!!
「ただほれぼれとのみおぼゆ」

悲しみのあまりではなく、驚きのあまりですが、
早速使えました。

さあいよいよ炉の季節です。



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