親水公園の水面に、眩しい光の、小さな妖精たちが躍っていた。
水の色は穏やかな緑色に変わり、長かった冬からやっと開放され、いま春の季節の歓びを感ぜずにはおれなかった。
私の家から歩いて２０分くらいだろうか、先日書いた『二の堰スケッチ」の下流約１ｋｍぐらいの所にある親水公園に行って来た。
４，５日前から急に妻の足の具合が悪くなり、一昨日に続いて、今日も朝から市立病院で治療を受けてきた。
私は運転手と付添い、今日はこれまでと一寸違って心配モード。
もしかして入院・・・・と心配した。
２，３日点滴して暫らく様子を見ることになった。
ちょうど１年前の今頃、同じ病気で１ヶ月超入院した時と似た症状である。
１１時半頃点滴を終え、家には戻らず、街まで出掛け二人で食事をした。
帰り道、「親水公園」に寄って来た。
この公園、１４世紀頃この地域一帯を支配していた大江時氏が、築城に当たり壕に引水する為掘った用水路だ。後世に於いて、田畑の灌漑用水として利用されてきたものを、１０年前都市公園として新たに整備した。
寒河江市から見る葉山と、自宅付近の田畑の今日の様子。
蔵造りの管理棟と、水車小屋。
水路の両岸約１ｋｍくらいの長さが遊歩道になっていて、桜の回廊とサクランボ、モモ畑が辺り一面拡がっている。もう少したつとこれらの樹々がいっせいに咲き、まさに桜花爛漫となる。
「大地の遺産」というタイトルの小さなカラーブロンズ像を見つけた。
一見かわいらしい、しかしよく見ると犬の顔をしているのだが、頭に羊の角のようなものが生えていて、怖い。実在しない想像上の動物のようだ・・・・・・・大地の遺産というタイトルと、どう結びつくのか・・・野暮な疑問はやめとこう・・・理解できないところが芸術・・・そうそう、寒河江市庁舎の岡本太郎のモニュメント「生誕」と何か共通するところがありそうな気がする・・・芸術論より、このブロンズ像も長い冬をじっと耐えてきたかと思うと、「ゴクローサン」とねぎらいの言葉を架けてあげました。
岡本太郎「生誕」
「カッパ」というタイトルのブロンズ像
人と戯れる水神様のカッパ・・・・（昔、カッパは水の神様だったが、ある日カッパとなり、人間と相撲をとって遊んだというカッパの・・・話？）
これまでいろんな姿のカッパ像を見てきたが、このカッパ像、頭や顔の形、表情、そして背中にしょっている甲羅のようなもの、作者の持つ想像力（創造力）や芸術性の高さが、窺えるような気がした。このカッパを水の中に入れたら今にも泳ぎだしそうであった。
前述の「大地の遺産」にしても、「カッパ」にしても、みょうに孤独で、まじめな表情をしている。いったい何をか思わん・・・・？だ。 私に何か語り掛けているのだろうか・・・・？宿題にしておこう・・・・
妻もきれいな公園の空気を久し振りにいっぱい吸って、少しは元気になったようだった。
