今年も自宅裏のJR左沢線に
SLがやって来た
いつもの年は 春先
それともサクランボの赤い実が生る頃であった
今年は
綿毛のようなススキの穂が開き始めた
初秋の頃にやって来た
目の前を通り過ぎようとした時
突然 耳が張り裂けそうな汽笛が鳴った
仰天し
手にしていたビデオカメラが震えてしまった
カメラの映像は途中で乱れ
あまりに貴婦人が近くに迫って来過ぎた
私の心の乱れも映していた
「今年はもう来ないのかもしれない・・・・・・・」
半ば諦めかけていた時
「約束は忘れてないよ!」とばかりに
戻って来てくれた
「来年も是非戻って来てくれよと」
再会の言葉を交わした事を思い出した
石炭の焼け焦げた匂い
何故懐かしく思える昭和の香り
ひと息 ひと息 息急くようなリズムで
力強く客車を牽引する
まるで黒い鉄の塊が駆け抜けて行く
ふたつの大車輪を抱えた機関車の
荒々しい息使い
長い汽笛の音は
それぞれの哀しみを断ち切るように
強い余韻を残して消えて行く
いつもSLとの再会は
花々が咲き乱れる
春から初夏に移ろう歓びの季節であった
今年は夏が終わり・・・・・
線路脇の土手に
黄色いヤブカンゾーが咲く
やがて長い冬が来る前の
初秋の頃である
今年もSLに会えて
嬉しさが込上げて来た
「また来年も必ず戻って来てくれよと」
今年もまた
貴婦人と熱い再会の約束を交わした
自宅裏のJR左沢線を走るC11-325「山形日和」号
SLがやって来た
いつもの年は 春先
それともサクランボの赤い実が生る頃であった
今年は
綿毛のようなススキの穂が開き始めた
初秋の頃にやって来た
目の前を通り過ぎようとした時
突然 耳が張り裂けそうな汽笛が鳴った
仰天し
手にしていたビデオカメラが震えてしまった
カメラの映像は途中で乱れ
あまりに貴婦人が近くに迫って来過ぎた
私の心の乱れも映していた
「今年はもう来ないのかもしれない・・・・・・・」
半ば諦めかけていた時
「約束は忘れてないよ!」とばかりに
戻って来てくれた
「来年も是非戻って来てくれよと」
再会の言葉を交わした事を思い出した
石炭の焼け焦げた匂い
何故懐かしく思える昭和の香り
ひと息 ひと息 息急くようなリズムで
力強く客車を牽引する
まるで黒い鉄の塊が駆け抜けて行く
ふたつの大車輪を抱えた機関車の
荒々しい息使い
長い汽笛の音は
それぞれの哀しみを断ち切るように
強い余韻を残して消えて行く
いつもSLとの再会は
花々が咲き乱れる
春から初夏に移ろう歓びの季節であった
今年は夏が終わり・・・・・
線路脇の土手に
黄色いヤブカンゾーが咲く
やがて長い冬が来る前の
初秋の頃である
今年もSLに会えて
嬉しさが込上げて来た
「また来年も必ず戻って来てくれよと」
今年もまた
貴婦人と熱い再会の約束を交わした
自宅裏のJR左沢線を走るC11-325「山形日和」号