ふと下を見ると黒い物体が現れた。
自転車の左側にくねくねと動く黒い物体が。
それは小さな蛇だった。
へびは自転車に驚いたのか、急いで民家のほうに逃げていく。
次の日、昨日は遅くなったけれど今日は明るいから大丈夫よねと思い農道を通って
橋に近づくと。
たばこを吸っているおじさんがいた。
私の見間違いではなかった。
なんで時間帯が違うのに、またいるのだろうか?
丁度橋の所で車が通っていたので、車が通った後でおじさんの前を通り過ぎる。
都会の喧騒の中では、ビルの狭間におじさんがたばこを吸っていても不審には思わないのに
シチュエーションが変われば不審者になってしまう。
友達にこのことを話すと、暗くなると側溝に落ちることもあるし、襲われることもあるし危ないから明るい場所をとおったらとアドバイスを受けた。
でも私がむかう駅に続く道は、私以外自転車に乗っている人がいないし、人も歩いていない道が多い。
自分がうまく自転車をこげなくて車と事故を起こすか、自転車を取られる心配はしていたけれど、
まさか夜道にへびが出たり不審者がいるとはおもいもしなかった。
自転車をこぐのに一生懸命で回りが見えていなかったけれど、人気のない道路や田んぼの中を自転車が走っていると凄く目立っていたのかもしれない。