毎年4月1日から4月30日まで祇園甲部の歌舞練場で開催される舞台です。明治の初めから100年以上続いているのが凄いです。
「都をどりはヨイヤサァ」という掛け声から始まりますが、私には「都をどりはヨイヤキャァ」と聞こえます。先日舞妓さんに聞いてみた所、確かにそう言われる事が多いらしいです。でも一応は「ヨイヤサァ」だそうです。
他の4つある花街のうち、4月は宮川町の「京おどり」、上七軒の「北野をどり」があり、5月は先斗町の「鴨川をどり」、11月には祇園東の「祇園をどり」があります。私は都をどり以外は見に行った事がないので他の舞台もいつかは見に行きたいですね。
都をどりはなんといっても他の街のをどりにはない、揃いの青いお着物を着た芸舞妓さんの総をどりが良いですね。あの青いお着物は毎年デザインが変わり、をどりが終わると処分されるそうです。勿体無い。(^^)仕立て方には色々工夫があるそうですが、裾に綿が入っているからやっぱり重いみたいです。
総をどりに出るのは舞妓さんと若手・中堅の芸妓さんが出ています。皆、揃いの着物に簪、地毛で髪を結っているので、芸妓さんも舞妓さんと思ってしまう方も多いそうです。芸妓さんはカツラ、舞妓さんは地毛、というイメージがある所為か、この時期に地毛で髪を結っていてお座敷に向かう芸妓さんを見て、なぜ舞妓さんが留袖を着ているのか、と勘違いされる方もいると聞いた事があります。(^^;)
今年は4月上旬に一回、楽日に一回をどりを見に行きました。今年の番組には浦島太郎のお話があったのですが、浦島太郎が竜宮城から元の世界に帰る所で終わっていて、玉手箱を開けておじいさんになる所まではありませんでした。
フィナーレの時に出演者全員が登場するのですが、その時に浦島太郎を演じた芸妓さんがおじいさんのお面を被り、亀のぬいぐるみ?を抱いて登場しました。これは最終日までの数日間だけの演出だったそうです。毎年をどりの最終日の頃にはちょっとした演出があるらしく、それを楽しみにして訪れる方もいらっしゃるそうです。
※画像は祇園甲部の芸妓さん・舞妓さんです。2005年・2006年撮影。
私は今年の番組では「浦島太郎物語」が気に入りました。深海のような竜宮城のセットが神秘的でしたし、鯛やヒラメの飾りを被った芸妓さん達もコミカルな感じでした。「修学院離宮雪景色」では5人の芸妓さんと4人の舞妓さんが舞います。都をどりのパンフレットでは舞妓さん達は梅の簪を挿しておられましたが、舞台では白い椿?の簪でした。凄く可愛らしい簪でした。後で聞いたらやっぱり椿だったそうです。珍しいし初めて見ましたね。椿の花簪。
をどりはお茶席も楽しみですね。お茶席ではお饅頭とお抹茶が出ます。お饅頭が乗っているお皿は持ち帰りが出来ます。もう10枚以上は持っている気が・・・・お饅頭、その場で食べないで持ち帰る事もあるのですが、ついつい忘れて硬くなったり潰れたりします。(^^)ちなみに、都をどりのお茶席のお饅頭はとらやです。他の街のをどりのお饅頭はどこで作られているのか気になります。
お茶席では芸妓さんがお茶を立て、舞妓さんが運びます。沢山のお客様がいるので全ての人に芸妓さんが立てたお茶は飲めません。基本的にはお茶を立てている芸妓さんに縁のある方やお茶屋のお客様などが戴けます。
来年はどんな番組になるか楽しみです。
最終日前の三日間程だけらしいですよ。私も最終日に行ったのは初めてでした。今回は三列目で舞台からも近かったので、今まで気がつかなかったような発見がありました。舞台の袖も結構見えます。亀の口に釣り糸を引っ掛ける為の金具がついているのが良く見えました。(^^)
考えてみれば、4月の後半に上洛した事がありません!
来年は最終日の頃に是非行きたいです。
それにしても、「すっぽん」から亀が出て来た時、会場は笑いに包まれましたね!?
私は・・・・です。