はんなり、万華鏡

京都を中心とした旅行記や文化についてあれこれ。

一月・松竹梅の花簪

2013-01-29 21:31:58 | 舞妓の衣装・装飾品

1月はおめでたいモチーフを使った花簪です。
一般的には「松竹梅」と呼ばれて本などでもそのような記載になっていますが、実際に松・竹・梅のみで構成した簪ではないことも多いです。

上記の画像は松と梅です。
竹は入っていないようです。
赤が多いので、おそらく小さい舞妓さん向けのものでしょうね。
大きい舞妓さん向けのものだと、梅の花もピンクだったり全体的に色が薄めに作るそうです。

お正月の花簪は毎年デザインを変え、その年のデザインを挿す舞妓さんが大半です。
簪屋さんによれば、12月下旬に置屋さんに納めるので納期が大変だとか。

この10年くらいの傾向を見ると、寒菊が使われる傾向が多いように思います。
使われるモチーフとしては松・竹・梅・寒菊・羽子板・松葉・鶴・ふくら雀、糸車などなどのおめでたいものとなっています。
たまに、何のモチーフなのか良くわからないものもあったりしますが・・・・

1月15日までの紋付を着る期間のうちは、花簪を挿すのと反対側の、銀のびら簪の上部に干支を現した干支挿しの他に稲穂の簪を挿します。
舞妓さんのことを紹介した書籍やネットの情報では、「1月15日までは稲穂の簪を挿し、以降は松竹梅の花簪を挿します」というような記載を良く目にします。
これ、半分は正しいけど半分は誤りなのですよね(汗)

稲穂の簪を挿すのは確かに1月15日までですが、いわゆる「松竹梅」と呼ばれる一月の花簪は、年明けから1月15日の間でも挿していますし。
舞妓は数種類の簪を挿します。
花簪は左側に挿し、銀のびら簪やびら留め、前挿しなどと呼ぶ簪は右側です。
稲穂は右側に挿してます。
芸妓さんは左側に稲穂を挿します。

1月15日を過ぎると「松竹梅」ではなく「梅」の花簪を挿す、という記載を以前どこかで見たような気がするのですが、気がするというだけで他ではそいういった記載を見かけないし実際に一月中に「梅」の花簪を挿しているのを見かけたことがありません。
戦前戦後あたりとは花街のしきたりが変わったりもしているようなので、ひょっとしたらかなり昔の話なのかもしれません・・・・

結局、今年のデザインをちゃんと見ないまま、1月が終わります(汗)
京都行きたいなぁ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。