叔父の経営する古本屋で働く芳光。ある日そこへ持ち込まれたであろう約20年前の同人誌を探しに来た女性。亡き父の寄稿した小説が載っているらしいと。その本は無事に手に入ったが・・・父の残した小説は全部で五編。それら五編はリドル・ストーリーと言う結論を含まぬ小説で、各1行の結論部のみが父の遺品からでてきたと。残る四編も探して欲しいとの依頼=>一編10万で。金の入用だった芳光は叔父に内緒で乗って見る事に・・・これらの小説に隠された意図とは?彼女の父の身に起こった「アントワープの銃声」事件とは?・・・・そんなお話です。
結構どっぷり淡々と・・・本格ミステリィなんでしょうか。相変わらず文章のテンポが良いのでそれなりにグッと惹きこまれるけど、やや重めです。んで居て地味ではある。救いも派手な絶望も判りやすい毒も無く・・・あくまでしんみりと。大人風味?
ラストは・・・最後の一編は正直よく判らぬとかもあり・・・ちゃんと面白かったけど、「米澤 穂信」作品でお勧めを聞かれたらこれにはならないと言うかそう言う感じです。
これもありか無しで言えば全然ありです。
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