井上立夏、18歳。幼いころ母は立夏を置き去りに家を出て、隣町の海の崖から転落死した。伯母に引き取られ特に不自由なく過ごす。10歳のころ子役としてデビューし、ロングランの家族ドラマで亡くした家族愛を埋めてきたような俳優生活を送る。自分とは異なる快活な少女「つばさちゃん」を演じるうちに、周りは立夏の事をつばさちゃんとして扱う様になり、たまに来る他の仕事もそのイメージの中でのものだった。長く続いたドラマも終了し、立夏は「つばさの殻を破りたい」と、沈黙を破り復活した記載と呼ばれる映画監督の新作のオーディションを受ける。進んだ審査の後の最終オーディションは孤島にて立夏を含む4人の少女で行われることになった。3日間毎朝配られる台本を元に、4人だけで演技をし隠れたスタッフやカメラによって審査せれると言うが・・・孤島の三日間は徐々に不穏な空気をまとい、彼女たちを陥れようとする罠が??・・・・って感じですか。
久々ですね、彩坂さん。ミステリィ的仕掛けは終盤に畳みかけるように仕掛けられてます。青春小説として、サスペンスホラー的にもヒリヒリする感じがなかなかナイス。オチは好き好きかもしれませんが、悪くないと思いました。しっかり楽しめました。
面白かったです。
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