難破船(3)
L' épave
—————————【3】——————————————
Puis il posa la lettre sur un coin de la
cheminée, et il dit:
—Tiens en voilà une drôle d'histoire que
je ne t'ai jamais racontée, une histoire sen-
timentale pourtant et qui m'est arrivé ! Oh !
ce fut un singulier jour de l'an, cette année-
1à. Il y a de cela vingt ans... Puisque
j'avais trente ans et que j'en ai cinquante !...
—————————(訳)————————————————
それから彼は手紙を暖炉の上の隅っこに置いて
言った:
「ああ、そうだ、まだ君に話していないすごい
話がひとつあるんだ.おセンチな話なんだが、ぼ
くの身の上に起こったことなんだよ.ああそうだ!
その年のきょう、ある奇妙な大晦日だった.今か
ら20年前のことだ.当時ぼくは30 歳で、今50歳
だからね.
—————————⦅語句⦆————————————————
en:いくつかの話;
en voilà une / 話がひとつある.
(いくつかの話のうち、ひとつがある)
drôle:(形) ❶面白い、滑稽な、❷奇妙な、おかしな、
変な;
sentimental, e:(形) 感情の、愛情の、
pourtant:(副) それでも、しかし、それでも
qui m'est arrivé:ぼくの身の上に起こった~
ce fut un singulier jour de l'an:(直単過/3単) < être
それはその年のある奇妙な日だった
cette année-1à:その年のきょう、つまり12月31日.
de cela:その時から(つまり物語中の今から)
Il y a de cela vingt ans:今から20年前に
puisque:~ので、~なのだから、~である以上
j'avais trente ans:(直半過/1単) < être
ぼく(わたし)は30 歳だった.
j'en ai cinquante:今はぼくの年齢は50歳だ.
en はここでは「年齢」を指す.
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます