飫肥から油津(あぶらつ)にやって来ました。
まずは腹ごしらえ。魚料理が売りのびびんやに入りました。
■びびんや
メニューも見ずに注文、
「日南一本釣りカツオ炙り重 二つ」
日南市は一本釣りカツオの水揚げが日本一。それにちなんで考案されたご当地グルメです。
しばらくして出てきました。
真ん中に味付けされたカツオが2種類。右下が郷土料理の魚(ぎょ)うどん。野菜サラダの上にのっているのが宮崎B級グルメのチキン南蛮。
食べ方は、
まず漬けカツオをご飯にのせて食べ、次に炙ってご飯とともに、最後はお茶づけにします。
奥さん 「焼けてきましたよ、食べてみて」
への次郎 「はふ、はふ。てげ、うめっちゃ!」
■港町・油津
お腹も満たされました。さぁ、散策に出発です。
油津は江戸時代、飫肥藩の港町の役割を果たしていました。
地図を見ると、西に堀川運河が流れていて、南に油津港があります。
堀川運河と、運河の東側の道路が四角に走っているあたりが古い油津です。
■堀川運河界隈
まずやって来たのは、堀川運河沿いにある堀川資料館です。
残念、資料館は閉じられていました。資料館前の道を左に行くと、
石組みの堀川橋。明治に架けられた石橋で、国登録有形文化財です。
この橋と運河沿いで、寅さんのロケが行われました。ほら。
堀川橋の上で会話をする寅さんとお蝶さん(第45作『寅次郎の青春』)。
橋を渡ると吾平津(あひらつ)神社がありました。
創建は709年で、神武天皇の最初の奥様アヒラツヒメを祀っています。
石段をのぼると本殿があって、若者が一人ご祈祷を受けていました。
参拝したあと、石段を下りて来ると、朱の鳥居の近くに看板。
「へぇ~、2週間かけて撮影したんだ」
運河沿いを少し下って振り向くと、運河と堀川橋がよく見えました。
への次郎 「風情があるねぇ」
奥さん 「ほんと。遠かったけど、来た甲斐があったね。いい景色」
■油津港界隈
運河沿いから、油津港に移動しました。
ここに車を止めて、古い町並みが残る一帯を散策しました。
酒蔵の裏の路地を抜けると、
左が酒造会社を営んでいる渡辺家住宅。右は旧河野家住宅。
その北に行くと、赤レンガの建物の入口があって、
中に入ると、写真の展示、お土産物の販売がされていました。
外に出ると、
「ん?! こちらが表なのかな」
この赤レンガの建物は、河野家の倉庫だったようです。
赤レンガの向こうは大通り、国道220号です。
国道沿いを港に向かうと、あったのは、
緑青(ろくしょう)がふいた銅板壁の三階建ての建物、杉村本店です。
杉村本店のすぐ南には、これも歴史を感じさせる満尾書店がありました。
これらの建物は江戸末期から昭和初期のもので、どれも国登録有形文化財。油津は歴史的建造物が多数残っている町でした。
■南郷俯瞰
油津の古い町並みを散策したあと、国道220号を鹿児島県志布志市まで走りました。
途中、海岸沿いからそれて、細いくねくね山道をのぼって行くと南郷城跡があって…、
「うわっ!! 絶景!」
眼下に日南市最南端の南郷の町。橋は国道220号。鉄橋はJR九州の日南線。向かいは大島。その向こうは日向灘(太平洋)です。
この絶景に、言葉もなく、しばらくながめていました。
■ボルベリアダグリ
絶景を堪能したあと、国道220号を1時間走って志布志市に入りました。
への次郎 「ほら、今夜泊るホテルが見えるよ。向かいの岬の上」
奥さん 「ホテルからも、夕日が見えそうだね」
ダグリ岬にある国民宿舎ボルベリアダグリに着きました。
ここにも天然温泉があります。さっそくは行ってみると、
タイミングが良く、温泉につかりながら、海に沈む夕日を見ることができました。
泉質は青島と同じようですが、よりぬるぬるしていました。
温泉からあがったら、夕食です。料理長おすすめの黒毛和牛すき焼き。
への次郎 「うんまか! 鹿児島牛」
奥さん 「ほんと、美味しいわ。お刺身も」
食べ終わったところに追加で出てきたのが、シマアジのフライと茶碗蒸し。
最後はデザート。フルーツは何と、シャキシャキした柿ですよ!
への次郎 「かえって日南でホテルがとれなくてよかったね」
奥さん 「ほんと、温泉も、お料理も大満足だわ」
こうして盛りだくさんの旅の二日目は、無事、終わりました。
つづく