三千院から大原バス停に戻り、そこから小径を少し、寂光院の方向に歩いて行きました。
●来麟(きりん)
着いたのは、ここ。いろんなところで紹介されているカフェレストラン来麟です。
人気店で予約が取れなかったため、開店30分前に来ましたが、すでに数名の名前が書いてありました。
記名し、順番を待つ間、周囲を散策。
開店時刻に戻ると、店内はいっぱいで、軒下のテラス席になりました。メニューはおにぎりランチのみ。大原野菜のおばんざいとサラダのバイキングです。制限時間75分の食べ放題、1800円でした。
への次郎 「おにぎりの種類が10種類から半減していたね」
奥さん 「お値段は、2割も値上がりしていたわ」
●寂光院
パンパンに膨れたお腹をさすりながら、小径を寂光院に向かいました。
「近づいてきたようだ、雰囲気ある」
着きました。受付で拝観料を払って行先を見たら、高い石階段。
のぼっていったら、趣のある山門がありました。
山門をくぐって、左に進むとすぐに鐘楼がありました。その前を通って左に抜けると、
ありました、建礼門院の住まいの跡です。
右側の小さい木の奥には、女院が使った井戸の跡もありました。
再び境内に戻り、置いてあった椅子に座り、本堂をながめました。
ここは天台宗の尼寺です。創建は6世紀末の聖徳太子にさかのぼると言われていますが、よく分からないようです。
三千院と比べると、境内は狭く、建物は小さく簡素なつくりをしていました。来訪者は少なく、蛙の声もありませんでした。この静かなたたずまいのなか、建礼門院は平家一門とわが子安徳天皇の菩提を弔いながら、ここで余生を送ったんでしょう。
しばらく休んだ後、立ち上がり本堂に向かって合掌し、長い石階段を下りていきました。
道路に出たところに一軒、お店がありました。のぞくと、しば漬けの翠月でした。
店主曰く、「しば漬けは大原の里の人たちが建礼門院に献上したところ、大いに喜ばれ柴葉漬と命名されたのにはじまる」とのこと。
しば漬けが入った小袋をぶら下げて帰ってくると、橋がありました。川の上流を見ると、
シャクナゲの後ろの家、ランチをした来麟でした。三千院は、その右奥です。
橋の上から三千院の方向をながめていたら、一人の若い女性が声をかけてきて。
若い女性 「寂光院へは、この道ですか?」
への次郎 「はっ、はい」
少し慌てましたが、後姿を見送りました。
「大原に若い女性ひとり。絵になるなぁ」
つづく