『晴れた日には・・・』

日々の雑感を綴ります。

信州大学教育学部付属幼稚園公開研究会

2015年10月17日 | 保育
久しぶりに
信大の幼教(幼年教育研究会)に行ってきました。
十数年ぶりです。


今日は、3歳児のクラスを参観しました。

年長さんくらいになると
子どもたちは、自分の考えを出し合って
友達と一緒に
遊びを広げていくようになります。
けれど、これは
年少の時期に
思いっきり自分を出して遊んでいないと
(身体を使って遊んだり、
 友だちとぶつかり合ったり)
年長児になってから
遊びを作り上げていくのが難しいのです。

年長になるまでに、どれだけ
「思いっきり遊んできた」経験があるかが
年長児のクラス運営を左右する、
と言っても過言ではありません。

そうではなかったクラスを受け持って
とても苦労したことが
何度もあります。

だから、
年少さんがどのように遊んでいるのか
見たかったのです。



リズム室いっぱいに繰り広げられている
各コーナー
(大型積み木の山やすべり台だったり、
 製作コーナー、ままごとコーナーなどなど)
は、十数年前も同じ設定だったような気がします。
でもまあ、それはとりもなおさず
これらのコーナー遊びが
いつの年代になっても、
子どもたちを魅了している、ということかもしれません。

お天気がいいのに、
戸外での活動が少ないことが気になりましたが
公開保育をするうえで
天候を考えると
無難に、室内保育がいい、ということなのかもしれません。



今年のテーマは
「遊びにうちこむ子ども」
サブテーマは
「子どもが自ら働きかけている時に感じている『おもしろさ』をみつめて」

リズム室での子どもたちの遊び、
テラスでの色水遊び、
そして石鹸を使っての「泡作り遊び」など、
どの子も、自分のやりたい遊びをしていました。


たぶん、
どこの幼稚園や保育園も
同じように遊んでいると思うのですが、
その遊びの状況をきちんと理解できているか、
その遊びをしている子どもの気持ちを、きちんとつかんでいるか。
担任の感じ方や声のかけ方(保育力)一つで
遊びが膨らみもするし、しぼんでも行く。
そのことを、
保育士たちがきちんと理解できているかどうか・・・・

保育を参観させていただいて
そんなことを改めて感じました。


保育カンファレンスの中では
参観した若い先生方が
自分が子どもたちを見て感じたこと、
保育について疑問に思ったこと
自分のクラスと比べて感心したことなど
活発な意見が出されました。

今日の研究保育のように
同じ場面を見ながら、
それぞれの感性で子どもの遊びを読み取る。
そしてそれらを発表しあい、
他人の意見に耳を傾けながら
自分の保育を見直す。
こうした研修が
若い保育士たちを成長させていくのだろうなあ、と
うれしく思いながら参加していました。


ここと同じように
環境設定する必要は一つもありません。
ここは、「研究」することが使命の
幼稚園だからです。
「生活」臭が薄い幼稚園だからです。

一般の幼稚園や保育園は
生活の中に「遊び」がある、からです。
だから、自分の幼稚園や保育園がおかれている環境の中で
「あそび」を深めるためにできること
を、考えて欲しい。

自分のクラスと比べて、
やりすぎとも思える環境設定にため息をついていた
若い先生たちに
そんなことを願わずにはおられませんでした。


コメント
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