
来者勿拒、去者勿追(公羊伝、隠公二年より)
Welcome the coming, speed the parting guest(ホメロス、オデェッセイアより)
若い時は、去る者を未練たらしく追いかけました。
想いを絶つために、わざと意地悪をして嫌われるような姑息なことをしました。
一秒の想いが、一生続くと思ったものです。
何でもありませんでした。縁がなかったのです。
ただ、それだけのことです。
桂米丸師匠が良く使うフレーズです。
''Welcome''がキーワードです。
(意見、機会など)を喜んで受け入れると広辞苑に出ていました。
洋の東西を問わず、歓迎されて嬉しくない人がいましょうや。
何も構えなくて良いのです。
''Speed''が次なるキーワードです。すみやかに帰らせるのです。
人には、事情と訳があるのです。
縁がなかったというより、快く送り出すという意味合いがあるように思います。
こちらも他意はありません。
私達の生活は、「こんにちは赤ちゃん」と生まれてきて、
「さようなら爺」と去っていくのです。
夜が開ける時、今日も無事に朝を迎えられたと感謝するのです。
まだ生きていていいんだよと言ってくれているようです。
人には言えないような馬鹿なことをし、醜い感情に囚われてきました。
それでも、「こんにちは」と迎えてくれる人がいます。
やれることを、やれる時に少しずつ挑戦します。
それには、朝ごはんを作って食べなきゃっと。
2015年1月12日