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皆さんの勝率はどのくらいでしょう。
自らの人生の勝率です。
勝ち組ですか、それとも負け組ですか。
若い現場監督や職人と話すことがあります。
彼らは、少しいじけていたり、強がっていたりします。
事務所に座っている同僚(設計者、営業)がちょっぴり羨ましいのです。
彼らは、女性との出会いも多く、車も持ち週末のデートを楽しんでいるのに、
自分は今日も暑い寒い現場です。
現場の仕事は、いわゆる3K(きつい、汚い、危険)です。
ベテラン職人からはこづかれ、施主からは無理難題を押し付けられやってられないのです。
めぐりあわせを嘆いたりしています。
貴方たちは、金持ちになりたいか、偉くなりたいかと聞きます。
ほとんどの若者が、目を輝かせ、「そうなりたい、今の生活から抜け出したい」と答えます。
そうかな。と私が投げかけると、
そうでしょ。と納得がいかない顔です。
金持ちは、車に乗って美味しものを腹いっぱい食べて、女にも不自由しない。
だけど、運動不足で早くから糖尿になり、女ともできなくなって、早死にするかもしれないよ。
それに引き換え、お前たちは車にも乗れないから歩くしかない、貧しいから旨いものも食えない。
だけど、馬鹿ばっかり言ってるからいつも笑って元気だね。太ることもできないから病気にもならない。
人生二勝ゼロ敗はないんだよ。一勝一敗なんだよと言いますと、若者達は妙に納得顔になりました。
経験したことのない優雅な生活が、こともなく崩れていくようでした。
私も夢中で現場を這いずり回っていました。
自分のプロジェクトが、可愛くて仕方がなかったのです。
台風が来ると、夜でも事務所から車を飛ばして現場に駆けつけました。
残っている心配顔の若者達が、一様に安心した顔をしました。
一緒に現場を回り、点検をし予防をしました。
自分には、これしかない。
と思うまで時間がかかるのです。
前にも言ったかな。
説教話にならないように、いっしょに馬鹿を言っています。
私は、答えが落ちている現場が好きです。
2015年1月16日