
毎日、コーヒーを10杯飲みます。
若い頃は、コーヒー牛乳が好きでした。
学生時代、銭湯に行った風呂上がりに、腰に手を当て飲んでました。
コーヒーは苦くて飲めませんでした。
かみさんと初めてデートしたのは、銀座のタクトでした。
木の床を歩くのがおしゃれでした。外壁一面の蔦の葉が印象的でした。
一杯のコーヒーがお酒に変り、いつしか仲が良くなっていたのでした。
妻との出会いもコーヒーです。
顆粒のコーヒーシュガーは、清楚で上品な味がしました。
熱いコーヒーに入れた時のパチパチとはじける音に恋の予感がしました。
タイに出張した折、インドネシアの若者から、
えらく高くてとても旨いコーヒーがあると教えられました。
インターネットで調べたら、「コピ・ルアク」のことでした。
ジャコーネコがコーヒー豆を食べ、消化された後、糞から採集されたものだとか。
こんなに高級なコーヒーはどんな味がするのでしょう。
ヨーロッパの事務所では、もっぱらエスプレッソでした。
砂糖は入れませんでした。
私は炭酸水とともに、馴染めませんでした。
足の長い彼らが、小さなカップを片手に飲む姿は様になりました。
持参した高級煎茶に砂糖を入れて飲んでいました。
沖縄で見学した砂糖工場では、サトウキビを粉砕し
液糖をドリップさせながら乾燥していました。
乾燥用燃料は絞った後のサトウキビでした。
沖縄本島には、もう2工場しか残っていませんでした。
黒糖を本土に売って精製するのだそうです。
素晴らしい設備でしたが、もうかってなさそうでした。
コーヒーシュガーを買って来てくれました。
私は、赤土に生えたサトウキビの林を思い出しています。
短く切ったサトウキビをかじった小さい頃は、歯が丈夫でした。
コーヒーシュガーは、今でも私を特別な気持ちにさせてくれます。
2015年1月21日