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障子に映ったベランダの植物が風に揺れていました。
取り残されたような寂しい気持ちになったことを覚えています。
今日のテーマは、「記憶」です。
記憶とは、
物事を忘れずに覚えている。または覚えておくこと。
また、その内容。もの覚え。
生物体に過去の影響が残ること。
(心)過去の経験の内容を保持し、それを後で思い出すこと。
将来の行動に必要な情報をその時点まで保持することも含む。
(広辞苑より)
このような説明が出ていました。
「生物体に過去の影響が残ること」について考えてみたい。
誰にも辛い想いや思い出したくない過去があります。
心に悪影響を与えることがある。
辛い想いの記憶は未消化のまま、脳に記憶として残ります。
学校でいじめに会う。
最初は小さい悪ふざけのようなものだった。
いずれなくなるだろうと願っていた。
心の傷として残るまでに、
解きほぐすように、自分に向き合い時間があったら、
誰かの助けがあったら、
氷が解けるようにさらっとした水になることがあります。
辛いと思った記憶も、
経験を重ねることでなんでもないことだと理解し、
笑い話になることもあります。
SNSで、「いいね」を求められます。
感覚的に、「いいね」を返します。
果たして良いことなのかと、後で少しだけ思い返します。
情報が溢れています。取捨選択はなかなかできません。
世論に流されるように生きることにしました。
いつからそうなのか記憶を辿っても。判然としないことがあります。
なんとなく気持ちが悪い。
私は、「いいね」を返すのをやめることにしました。
SNSで共感することは少なくなりました。
併せて、大事な思い出として、物を残すことも止めました。
「とりあえず」と残すことを止めました。
ものは、ゴミとして残ります。
未消化の記憶は、気持ち悪さとして残ります。
記憶は、ものとして残さない。
その代わり、気になったことはその場でじっくり考えることにしました。
毎日やっていると、長い時間は必要としなくなりました。
そして忘れる。
考えたことも残すことを止めました。
同じことで悩むこともあります。
また、考え直す。
そして忘れる。
義理だけの付き合いも止めました。
「今」だけに集中しています。
記憶は氷解し、「昔からこうだった」と思うようになりました。
広辞苑による「記憶」の説明に、
「将来の行動に必要な情報をその時点まで保持することも含む」とあります。
気になっていることを毎日考えるようになってから、
そのことを都度忘れると書きました。
脳はよくできているもので、
じっくり考えた事柄は、思い出すことも容易で、
次にじっくり考えたことと、上手く融合してくれます。
考えたことを引き合いに出し、
次の展開に引用することもできるようになりました。
忘れることを恐れなくなりました。
同じ年代の友人と話すと決まって、
物忘れがひどくなってと現役で働く友人が言います。
彼は、物忘れが罪のように思っておられるのです。
私は、誰がそれを知っているかだけを覚えれば良いのです。
必要になったら、その人に聞けば良いとアドバイスします。
記憶の壺は、常に満杯です。
新しい記憶(今朝何食べた)からオーバーフローします。
それでよい。何にも支障はない。
忘れたら、調べたらよいし聞けば良い。
尋ねることも怖くない。
認知症の方がおられます。
時々、道に迷われて誰かの世話になります。
迷ったら、誰かに聞けばと話します。
恥ずかしいから聞けない。と答えられました。
もう一つ、記憶に関して注意していることがあります。
嘘をつけなくなりました。
あの人にこんな嘘をついた。
覚えていられなくなりました。
嘘も方便。
これが出来なくなった分、世間が狭くなったとも言えるでしょう。
物忘れ 恐れるなかれ また習い
2017年7月24日