彼は、一瞬何が起こったのか興味津々です。
あとは、我を忘れていたようです。
私は、一瞬にして彼の心のひだを抜きました。
抜かれた彼は、笑うだけでした。
お題が決まらぬままに書き始めました。
「あんたがたどこさ(Part3)」に決めました。
ただただ前を急ぐ集団がいます。
黒の合羽に編み笠姿です。
先頭の男が進むとおりに、右に左に空気抵抗を避けるがごとく急いでいます。
平昌五輪のパシュートを観戦し、
多くの方々が自分の来し方を振り返りもせず、
急いで生きてきたことを思い出しているのではないでしょうか。
弱者が強者に勝つために、ひたすら戦術を磨き戦略を訓練した賜物です。
目的のために黙々と前を急ぐ。
私達は、そんな生活を繰り返してきました。
傍から見ると、なんとも奇妙に見える。
プロの集団が作る一糸乱れぬ団体行動です。
プロジェクトエンジニアー集団には独特の空気感と使命感が宿ります。
どうして、そこまで個を埋没できるのか。
ついに、「あんたがたどこさ」となります。
波は風が作り、水は推力と重力の谷間を揺れる。
それは、岸にぶつかるまで続く。
これで良いのかと反省する前に漂うばかりです。
こうしたいと誰かが言います。
そうしようと賛同者が言います。
「あんたがたどこさ」の集団は、ただただ走り抜けるだけ。
笑顔は、事をなして後に見せるものと決めています。
真っ白から透明になる。
そして消えていく。
人々から忘れ去られて行く。
置き去りにされた人々は、何かが変化したことさえ気づかない。
昔からこうだったと思うしかない鮮やかな仕事ぶりです。
「あんたがたどこさ」はいつも一瞬の大仕事をやり遂げるのです。
そうなりたいと、縁の下の力持ちを続けています。
白鳥が 声だし去りし また来いや
2018年2月22日
2014年11月12日投稿記事「あんたがたどこさ」を参照してください。
地方出身者の集まりの魑魅魍魎(ちみもうりょう)の学生生活は、
その後延々と続くのでした。(抜粋)
大学時代は、それはひどい生活でした。二度とやりたくありません。
2017年10月10日投稿記事「あんたがたどこさ(Part2)」を参照してください。
嘘のような本当の話、本当のような嘘の話でした。(抜粋)
社会人になっても、奇妙な人たちに会い続けました。
自分の視点が変なのでしょうか。