故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

今も昔も

2024-07-18 07:26:04 | よもやま話

絵のタイトルは、「どこにもあるようで、どこにもない」です。


今日のタイトルは、「今も昔も」です。
今の若いもんは、・・・・・・。
昔は、こうしたもんだ、・・・・・・。
よかったのう、・・・・・・。

こんなことは言えない。
働きに行く前に、畑で一仕事をした。
帰って来てから、暗くなるまでやった。
今の若いもんは、金を稼ぐために都会へ出る。
満員電車に乗り、帰ってくるのは深夜です。
日曜日には、家族と共に行楽に出かける。
行きも帰りも混みあい、爆睡する家族を目的地まで運び家まで帰ります。
そして、パワハラにも負けず耐え忍びます。

自分たちがした苦労をさせまいと、子供を大学に行かせ都会に送り出した。
息子たちは都会で大きなローンを抱え、買った家に縛られる。
帰って来いと、今更言えない。
先祖代々守ってきた畑や田んぼが耕作放棄地になった。
健康維持に散歩をする毎日です。

帰郷して、かつてのセンターの空き家の草刈りをした。
子供たちの声が絶えなかった池の周りは、雑木が茂り壁となり、江田島湾も呉の山も見えない。
他島美を観たいと山道を登るも、木々の葉が隙間なく覆いトンネルを行くがごとし。
出会うのは、猪の群ればかり。

草刈りがこんなに大変だとは思いませんでした。
会社に行きながら、朝夕、休日にできる仕事ではありませんでした。
子供の運動会を見に行った。
雨が降った。
2週間も開けば、刈った草も元通りの背丈です。

今の年寄りは、・・・・・。
耕作放棄地ばかりの田舎です。
見るも無残じゃのう。
新幹線を乗り継いで、親の残した空き家に風を通す。

残った親たちは、朝夕細々と草を刈る。
島の多くの病院は、終末医療のためにある。
入ったら、帰っては来れないと知っている。
役に立たない親は、姥捨て山に自ら行くという話があった。

先祖代々開墾した畑が、かつての山に帰る。
どうしてこうなったか。
今も昔も悩みは尽きない。
今も昔もあるがまま。

2024年7月18日
コメント
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