写真のタイトルは、’’Dom’’です。
ザルツブルグの教会の地下に眠る司教の墓をしめやかに、おどろおどろと照らしていました。
写真のタイトルは、「お盆祭り」です。
先祖を弔うのに、にぎにぎしく躍動していました。
義父の11回忌で、坊主の説教を聞いた。
100歳を超える人は、現在9万人という。
昭和38年(うろ覚え)の153人に比べ、なんと600倍だそうだ。
和尚が言う。
長生きの秘訣と聞かれ、「わかりません」と答えた老人がいた。
これこそ、素晴らしい答えだと和尚は感銘した。
病気を受け入れ、苦難(地獄のような)と共に生きてきた。
一日を大切に生きていたら、周りより一人だけ長生きしていた。
そういうことらしい。
さすが、説教上手である。
分かりやすい例え話から、法話の話に導く。
和尚が仏間から廊下に行き、廊下から段に降り、外に出た。
この辺りでは、廊下の外に石や木でできた段がしつらえている。
和尚は、玄関から入室することはなく、この段から出入りする。
皆で、食事をしたあと、お供え物を姉妹で分けた。
中に、ハスの花の落雁(今日のタイトル)があった。
子供の頃、お菓子に飢えていた。
落雁は、慌てて口に入れ、上あごにくっつくものだと覚えている。
なんで、お供え物に落雁なの?
砂糖は貴重なもので、美味しいものの代表格であった。
お供え物にして、先祖に敬意を表したものであろう。
落雁の原料に、糒(ほしい)が用いられた。
戦時において、糒は貴重な食料であった。
戦(いくさ)がなければ、備蓄した糒も持ち腐れである。
古くなった糒の再利用にもなった。
落雁の乾燥に、焙炉(ほいろ)を使った。
原料を型にはめ(打物)、蒸した後、焙炉(パンであれば、35℃ー40℃、湿度70%)で
乾かすのは理にかなっている。
水分が抜けきるには、どのくらいの時間がかかるのであろう。
最近では、落雁の代わりに砂糖そのものをお供えすることもあるとか。
遺族の供物の使いやすさを考えた結果であろうか。
仏事は、普段会わぬものが一堂に会する。
ご馳走をいただき、談笑する。
近く(呉)に帰ってきた義娘もやってきた。
2024年9月27日
落雁とは、
空から舞い降りる雁。
打物の一種。米・麦・大豆・小豆などの粉を主原料とし、砂糖・水飴・微塵粉(みじんこ)でねり、
型に押し込んで焙炉(ほいろ)で、また自然に乾かしたもの。
(広辞苑より)