
*2013年3月17日撮影
東京では桜が咲いたと花のたよりが聞こえてきますが、こちらはまだまだ雪が残り、花はもちろん、緑も少ないままです。
松の幹を伝って伸びようとしている、キヅタです。この時期に若葉を開かせている姿に一足先の春を感じて、撮影したというわけです。
キヅタ(木蔦)は別名フユヅタ(冬蔦)といい、落葉しない常緑のツタです。本来のツタ(蔦)は紅葉し冬には葉を落としてしまうため、ナツヅタ(夏蔦)といいます。
しかし、キヅタはウコギ科で本来のツタはブドウ科と、分類上は別種の植物とされています。
キヅタの同類には、園芸種としてセイヨウキヅタと呼ばれる各種のツタが、庭や公園にたくさん育てられています。

*2013年2月22日撮影
こちらは先月、雪が積もったキヅタに実がついているのを撮影したものです。
キヅタの花は秋も遅くに咲き、実はこれから6月頃にかけて黒く熟します。
一見して違うのは葉の形で、上の写真はハート形または掌状に切れ込みが入ったツタらしい形をしていますが、実のついている方の写真は切れ込みのない、いわゆる木の葉の形の葉をしています。
まるで違う植物のようですが、花の付く枝と、花の付かない枝では、葉の形が違うのです。
面白いものですね。