スピードの出るコルナゴ号に乗って図書館へ行った。
3冊借りてくる。
自分が、外部から情報をまったく仕入れない生活をしていることに気づいたからだ。
このままだと脳みそが腐ってしまう。
腐って耳から流れ落ちてしまう。
たまに綿棒で耳の穴から出てくる脳みそをぬぐってはいたが、
そろそろ元から食い止めなくてはならないと重い腰を上げた。
なぜこの3冊だったのかわからない。
どんな本だろう、と思って手にとってみた。
そのまま借りたのである。
その一冊が『旧約聖書を知っていますか』(阿刀田高/著 新潮文庫)
まだ途中なんだけど面白い。
何しろ文章が読みやすい。
ほかの阿刀田作品も読んでみたくなった。
内容はタイトルからも想像できるが、
旧約聖書を知らない人のために聖書を面白おかしく、
わかり易く解説していくという本だ。
第一話は「英雄アブラハム」。
(以下抜粋)
民族の繁栄を約束する唯一全能の神……。けっして人間の想像力が創り出したものではなく、人間の知性を越えた、文字通りの造物主としての存在が、初めはおぼろげに、次第に確乎たるものとしてアブラハムの近くに……多分、頭上の高いところに、あった。
(以上抜粋)
そしてアブラハムは旅に出る。
この時代、神さまが本当に存在したとは思えない。
神さまが起こすかのような超常現象が日常的に起こっていたとも思えない。
人びとは、苦しい現実をなんとか逃れたい、民族が繁栄してほしいという願望から神を信仰するようになったのではないか。
物的証拠は何もない。
だが信じて、信じた方向にひた進む…。
今日のように情報化社会ではないので、何の知識もない。
噂話や迷信が民衆を動かす時代…
人は、ひたすら自分の信じる道を確証もないまま進んだのであろう。
今の自分と照らし合わせてみる。
本当に情けなくなる。
自分は、何も信じられていない。
確証がないから動けず、思い通りの結果が得られるかどうか分からない、だから迷い、同じところで右往左往している状態…。
この情報化社会でだ。
いや、むしろ左脳で考えようとしているからダメなのかもしれない。
こんな時代、右脳で考え行動する人間が世間の裏をかき成功する。
やばい…チラリと目に入った中谷彰宏の本の背表紙が頭に焼きついてしまったようだ。
しかしすごいよね、中谷彰宏。
20代前半のころはすごくバカにしていた中谷章宏だけど、
これだけ自分自身の「中谷ワールド」を信じて突き進んでいくんだから認めざるを得ません。
でもちょっと公式サイトを見てみたら…
首を温めるとよい。
相変わらず当たり前のことを堂々と言っているところがすごい。
さっ、首を温めて仕事しよ。
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