最近では片栗粉と言えばじゃがいもの澱粉が主流になっていますが、昔はカタクリの鱗茎から片栗粉を取ってました。
カタクリの名前の由来はこの鱗茎が栗の実の片方の形に似ていた事から片栗と呼ぶようになったと言われています。
カタクリの花は早春、陽の差すクヌギなど落葉広葉樹林の林床に群生し、氷上清住では4月初旬の気温が17度以上になった晴れた日に咲きます。春先の林に咲く可憐な紫の花は「スプリング・エフェメラル(春の妖精)」と呼ばれ、花言葉は「初恋」「嫉妬」「寂しさに耐える」「きっといいことが・・・」
花が咲いた後の種子は蟻が好きな甘い香りを発して群生のお手伝いをしてもらいます。
カタクリ(片栗・古名:堅香子 かたかご)はユリ科に属する多年草で、4月初旬に紫紅色の小さな花を咲かせます。カタクリの地中の鱗茎から取れる良質のでんぷんが片栗粉(カタクリ粉)です。
カタクリは北海道、東北地方の山中に多く生え、兵庫県では非常に珍しい群生地の一つが、ここ「清住」です。
カタクリの特性は、芽を出し、花を開き、実を結び、地上部が枯れるまでの期間がわずか2ヶ月ほどで、あとの10ヶ月間は地中でゆっくり休養すると言われています。
万葉集に「もののふの 八十少女らが 汲みまがう 寺井のうえの堅香子の花」(大伴家持)と詠まれて、古くから親しまれてきたようです。
清住カタクリの里の案内板より
★かたくりの花(丹波市観光協会 氷上エリア)