はじめに
兵庫県にはルリクワガタの記録があります。
しかしながら、文献や検索で得られる兵庫県のルリクワガタ資料は無難で薄く
画像すら見当たらないことに私は不満を感じていました。
↓ 兵庫県産 ルリクワガタ
兵庫でルリクワガタを採集
幼虫採集日:2023年8月13日(神戸のSさんの情報・案内による)
場所:兵庫県北部のブナ帯(標高約1050m)の倒木
羽化確認日:2023年10月6日 1オス
↓ 大きな倒木に産卵マーク(・)2023年8月13日
↓ 産卵マークから出てきた終齢幼虫
10月6日、Sさんから「夏に持ち帰った幼虫がメスで羽化したと」連絡がありました。
送られてきた画像を見る限り、羽化した2メスの腹面は黒!
同所で得た幼虫は家にもいる、短い昼休みを利用して材を崩してみると
オスの新成虫が出てきました。
↓ 出てきたオスの新成虫(2023.10.6)
↓ 緑系の綺麗な個体
見慣れたコルリクワガタとは少し違う顔をしています。
「これは何クワガタ?」
画像を撮り、大アゴや胸部など拡大してみます。
Platycerus属に詳しい瓢箪坊主さんにも画像を送り、見ていただきました。
大アゴ・胸の形状からしてルリクワガタで間違いないようです。
↓ 羽化した個体(緑系)とニシコルリ(青系)
羽化確認のため材を崩したときもう一頭幼虫が出てきました。
現地採集時は1幼虫のみと思っていたのですが、持ち帰った材片に入っていたようです。
幼虫の形からすると、これもルリクワガタのように思えます。
↓ 材片からもう一頭出てきた(終齢幼虫)
↓ 羽化は来年か? プリンカップで保管
ルリクワガタの材採集に関して書籍等で得ていた情報と
実際に経験して得た認識は少し違っており、ちょっとした衝撃を受けました。
そのあたりはもう少し時間をかけて探るつもりです。
最後に
兵庫県のルリクワガタの居場所を突き止めるのに恐ろしいほど歳月は過ぎましたが
これにより県下に分布するクワガタムシ16種を確認しました。
記事「兵庫県のクワガタムシガチー概説」にも追記しました。
最後になりましたが
現地を案内くださった神戸のSさん、Platycerus属についてご教授頂いた瓢箪坊主さん
ありがとうございました。
ルリクワガタ採集おめでとうございます❗
県下のクワガタを
これだけ採集出来た方は
そういないのではないかと思います。
地域や植生によっては、
同じルリクワガタでも見つけづらい場所があるのは感じますね。もし機会があれば、ホソツヤ探しの要領もお試しください。
この種の羽化を待っての答え合わせは、とてもワクワクしますね☺️
この度はありがとうございました。
やっと県下16種目が採集できました!
ルリに関しては、あまりにも見つからないので一時期は県下での記録そのものを疑ったときもありましたが、探し方も少しわかり始めたのでこの秋に何度か出かけてみます。