9月も終盤です、カマキリ名人Kさんとブナ帯に行ってきました。
日時:2023年9月24日 14:30~16:00
天候:晴れ時々曇り 気温:19度くらい 半袖で肌寒い
標高:960〜1010m
↓ 時々曇るが景色はきれい
この山は、先月上陸した台風7号が強く爪痕を残した場所で
今でも林道が陥没したままであったり、沢の変形、倒木等が至る所にあり
7号の凄さがダイレクトに伝わる山です。
↓ 倒木のすべてが巨大
アカアシとの競合
ブナ帯では、ヒメオオクワガタとアカアシクワガタが混生していますが
これまで私が見てきた関西の3つの山塊では
ヒメオオクワガタとアカアシクワガタが同一木に付いていることは稀で
両種は何らかの情報をもとに、必要な距離を保ち
棲み分けめいたことを行っているように感じています。
(関東や東北など他エリアでの実際は知りません)
また、樹上で両種が戦っていたり、にらみ合っている姿を一度も見たことがないため
この棲み分けが力による排除の結果とは思えず
おそらく両種は匂いを感じとり、互いに必要な距離を保っているのではないかと考えています。
例えば、種の持つ匂い、枝や幹や林床に付着した排泄物由来の匂いです。
↓ わずかな隙間でフリーズするスジクワ 揺すっても落ちてこない!
また、ヒメオオクワガタが付く木や群生で、アカアシクワガタの姿を見始めると
その翌年あたりからアカアシクワガタの個体数は増し
ヒメオオクワガタはしだいに姿を消していくことがあります。
逆にアカアシクワガタが付く木や群生で、ヒメオオクワガタの姿を見始めると
アカアシクワガタはしだいに姿を消してくこともあります。
棲息地ではこういったことを繰り返してきた場所があります。
これらの事象は、発生木も深く関係しているのかもしれません。
↓ ヒメオオとアカアシがせめぎ合うヤナギ群生
↓ ヒメオオの食み痕
↓ 山では大きく見えるが実際は50㎜ほど
上画像のオスと同じ木でもう一つ何かが落下したのですが
残念ながら林床に紛れ込み見つけることはできませんでした。
↓ リリース前の集合写真
採集したヒメオオクワガタ2ペアのうち、1ペアはKさんが飼育用に持ち帰りました。
残りの1ペアはリリースです。
↓ お別れの撮影
9月終盤のブナ帯、肌寒いけどきれいな空の下、おもしろい探索ができました。
Kさんお疲れ様でした。
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