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星や旅などの話題を「ひらい」が札幌から発信。2010年開設。2022年7月にteacupからgooへ引越しました。

西暦2024年は閏年(うるうどし)ですが2000年は?

2024-02-29 06:00:00 | 天体の記事
 きょうは2024年2月29日(木)。4年毎に挿入される閏日(うるうび)の2月29日です。
 現在、世界的に使われている暦はグレゴリオ暦といい、通常の1年=平年は365日ですが4年毎に366日という閏年(うるうどし)を設け、2月28日の翌日を閏日として2月29日を挿入する決まりです。

 西暦年が4で割り切れる年は全て閏年と思い込みがちですが、西暦年が100で割り切れても400で割り切れない年は平年とする例外があります。西暦2000年は100で割り切れて400でも割り切れるので閏年です。

 直近にあった過去の例外は1900年でした。1900は400で割り切れないため平年です。次回の例外は2100年で平年です。(勘違いした文章を訂正しました。2月29日20時に訂正)

 なぜこのような複雑な決まりなのかというと、1年の長さ(=1太陽年)が365.242188‥日ということを紀元前からの天体観測を積み上げた結果で明らかになっていたからです。

 年間日数に端数がついているため、現在使われているグレゴリオ暦では400年間に97日の閏日を設け1年の長さを365.2425日と設定し365.242188‥日に近似させています。


 古代ローマで紀元前45年に制定されたのがユリウス暦です。国や地域や時期によって暦法は様々です。
 ユリウス暦制定後1600年ほど経過した1582年に制定されたのがグレゴリオ暦です。
 暦法がユリウス暦からグレゴリオ暦へと改暦された理由は、1年は365.25日よりも僅かに少ない365.242188‥日なので誤差が累積し400年間で3日ほど季節がずれ、16世紀末には季節のずれが10日ほど生じたためです。

 そこで、ローマ教皇グレゴリオ13世が改暦を決定。ユリウス暦1582年10月4日(木)の翌日をグレゴリオ暦1582年10月15日(金)とすることで改暦が行われ現在に至っています。つまり、改暦で10日間も日付けを飛ばしてしまいました。

 日本では1872年(明治5年)12月に改暦が行われています。それまで使われていた太陰太陽暦(天保暦)を1872年12月2日(グレゴリオ暦の1872年12月31日に相当)までとし、翌日を1873年1月1日とするグレゴリオ暦への改暦が行われました。12月が僅か2日間しかなかったことになります。一般人はさぞビックリしたでしょうね。
 これ以降、日本では天保暦のことを旧暦と言うようになりました。以上、私が天文書などで得たことを抜粋して書いてみました。

 このように太陽・月・恒星の位置を紀元前から人類が長年観測を続けた成果が暦です。暦と天文は切っても切れない関係があり、時の為政者によって採用されたのが暦です。

 なお、グレゴリオ暦についても採用された時期は国によってかなり異なります。また、宗教によっても異なる暦を使い続ける場合があります。
 現在でもユリウス暦を使い続けている宗教の例として「ロシア正教会」があります。クリスマスはキリスト教世界では12月25日ですが、ロシア正教会では1月7日になっています。13日ずれていますね。
 私はそのことを知らず2018年1月3日にロシアを訪問した際、クリスマスツリーが飾られていることに驚きました。
 そのときの様子はブログ記事 【 クレムリン観光(1/7 5日目) 】に書いておきました。

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