アンドロメダ大星雲M31の正体が、私たちの住み家である銀河系(the Galaxy )の外にある星の大集団=銀河(galaxy )であることを初めて証明したのは、アメリカの天文学者エドウィン・パウエル・ハッブル(Edwin Powell Hubble, 1889年-1953年)で、1924年のことだそうです。(Wikipediaから引用)
私の記憶では1990年頃から日本では「アンドロメダ大星雲」という呼称が「アンドロメダ銀河」という呼称へ徐々に変わってきました。
私は子供の頃から慣れ親しんだ「アンドロメダ大星雲」と今でも言ってしまいますが、天文に詳しいと思われる一部のかたから「現在はアンドロメダ銀河が正しい言い方ですよ。」とたしなめられることがあります。
目を転じて、日本では見ることができない大マゼラン雲と小マゼラン雲という天体があります。
これは、オーストラリアで撮影した南天の星々です。
夜空が暗いウルル(英名はエアーズロック)の付近だと、裸眼でも大小のマゼラン雲は夜空に浮かぶ小さな雲のようにボンヤリと見えます。
洋書では、大マゼラン雲のことを Large Magellanic Cloud、小マゼラン雲のことを Small Magellanic Cloud と記載があり、古い星図でも最新の星図でも同じ表記です。
大小のマゼラン雲が恒星の大集団だということが判明した後も Large Magellanic Cloud のままで Large Magellanic Galaxy には変わっていません。私の推測ですが、どうやら固有名詞扱いのようですね。
一方で、アンドロメダ大星雲の英語表記は私が所有している1970年代に発行された書籍の記載では Andromeda Galaxy です。(Morton’s Star Atlas Sixteenth Edition 1973年発行の20ページの表記に Andromeda Galaxy という表記があります。)
もっと古い洋書では Andromeda Nebula との記載があったはずですが、どの書籍だったか記憶が曖昧です。この他に英語表記で Star cloud in Andromeda というものがあり、Nebula あるいは Star cloud を和訳したのがアンドロメダ星雲(アンドロメダ大星雲)だったのではないかと推測。
今回、このようなブログ記事を書くにあたりサイト検索してみたところ、もっと詳しくお調べになった竹迫忍さんという方が運営している 【 古天文の部屋 】というサイトを見つけました。
その中の記事 【 「アンドロメダ大星雲」は間違いか? 】には詳細に調べられた経緯が載っています。
様々な書籍や文献を調査した結果から導き出された「まとめ」の一部を4箇所だけ引用すると、
❶ 「アンドロメダ銀河」への名称変更はステルス戦略で進められた。(中略)1980年頃、「銀河系外星雲」とか「小宇宙」の名称を「銀河」統一しようとする申し合わせができたことがわかる。まず国立天文台編纂の「理科年表」での変更が行われたことから、国立天文台とそれに近いグループで行われたことも推定できる。しかしそれを発表したわけではなく、国立天文台の関係者の論文や執筆で広げていったため、星雲星団関係のプロの執筆をしている人でも、その認知に20年(1999年頃まで)かかったことになる。そもそもこの定義だと「星雲星団」に「銀河」は含まれない。「星雲星団」という普通に使われている呼び方もその中に「銀河」を含んでいれば間違いとなる。
❷ 「アンドロメダ大星雲」から「アンドロメダ銀河」の名称変更は物理的な発見が契機ではなく、1980年頃に「銀河系外星雲」や「小宇宙」の名称を「銀河」に変更しようと思った構成メンバー不明のグループがいたから。しかしこれは分類の項目名の変更であるため、固有名詞として100年以上使われている「アンドロメダ大星雲」を自動的に名称変更できるわけではない。
❸ 「天体が銀河系の外にあって銀河系と同じく星の大集団であることが判明したために、『アンドロメダ大星雲』が『アンドロメダ銀河』になった。」との説明がネット上に散見されるが、これは上記の事情を知らない人が書いた間違った情報。これも一つの都市伝説。
❹ 『アンドロメダ大星雲』を『アンドロメダ銀河』とした理由は海外の呼称『Andromeda Galaxy』にいまさらながら合わせたかっただけである。なぜ,事実に正確であるべき科学の世界でこのようなこどもだましとも言える説明が続けられているのか不思議である。
なお、サイト運営者の竹迫さんにはサイトのリンクと文章の引用について許諾を得ています。(サイト閲覧月日は2023.2.12)
公的な機関から「アンドロメダ大星雲」では不適切なので「アンドロメダ銀河」に言い換えなさいと私が強要されたら、
「大マゼラン雲のことを大マゼラン銀河となぜ言わないのか?」
「鉄道レールの下に敷かれる木製の枕木がコンクリート製に変わってもなぜ枕木と言うのか。枕コンクリートと言うべきではないか?」(屁理屈ですけど)
「長年親しまれた固有名を変えてほしくない!」(これが本音です)
と言い訳してしまう聞き分けのないオジサンが私です。
同様に「銀河系」のことを「天の川銀河」だなんて絶対に言いたくありません。(← 困ったオジサンですねー。老兵は去るべきかなあ?)
私の記憶では1990年頃から日本では「アンドロメダ大星雲」という呼称が「アンドロメダ銀河」という呼称へ徐々に変わってきました。
私は子供の頃から慣れ親しんだ「アンドロメダ大星雲」と今でも言ってしまいますが、天文に詳しいと思われる一部のかたから「現在はアンドロメダ銀河が正しい言い方ですよ。」とたしなめられることがあります。
目を転じて、日本では見ることができない大マゼラン雲と小マゼラン雲という天体があります。
これは、オーストラリアで撮影した南天の星々です。
夜空が暗いウルル(英名はエアーズロック)の付近だと、裸眼でも大小のマゼラン雲は夜空に浮かぶ小さな雲のようにボンヤリと見えます。
洋書では、大マゼラン雲のことを Large Magellanic Cloud、小マゼラン雲のことを Small Magellanic Cloud と記載があり、古い星図でも最新の星図でも同じ表記です。
大小のマゼラン雲が恒星の大集団だということが判明した後も Large Magellanic Cloud のままで Large Magellanic Galaxy には変わっていません。私の推測ですが、どうやら固有名詞扱いのようですね。
一方で、アンドロメダ大星雲の英語表記は私が所有している1970年代に発行された書籍の記載では Andromeda Galaxy です。(Morton’s Star Atlas Sixteenth Edition 1973年発行の20ページの表記に Andromeda Galaxy という表記があります。)
もっと古い洋書では Andromeda Nebula との記載があったはずですが、どの書籍だったか記憶が曖昧です。この他に英語表記で Star cloud in Andromeda というものがあり、Nebula あるいは Star cloud を和訳したのがアンドロメダ星雲(アンドロメダ大星雲)だったのではないかと推測。
今回、このようなブログ記事を書くにあたりサイト検索してみたところ、もっと詳しくお調べになった竹迫忍さんという方が運営している 【 古天文の部屋 】というサイトを見つけました。
その中の記事 【 「アンドロメダ大星雲」は間違いか? 】には詳細に調べられた経緯が載っています。
様々な書籍や文献を調査した結果から導き出された「まとめ」の一部を4箇所だけ引用すると、
❶ 「アンドロメダ銀河」への名称変更はステルス戦略で進められた。(中略)1980年頃、「銀河系外星雲」とか「小宇宙」の名称を「銀河」統一しようとする申し合わせができたことがわかる。まず国立天文台編纂の「理科年表」での変更が行われたことから、国立天文台とそれに近いグループで行われたことも推定できる。しかしそれを発表したわけではなく、国立天文台の関係者の論文や執筆で広げていったため、星雲星団関係のプロの執筆をしている人でも、その認知に20年(1999年頃まで)かかったことになる。そもそもこの定義だと「星雲星団」に「銀河」は含まれない。「星雲星団」という普通に使われている呼び方もその中に「銀河」を含んでいれば間違いとなる。
❷ 「アンドロメダ大星雲」から「アンドロメダ銀河」の名称変更は物理的な発見が契機ではなく、1980年頃に「銀河系外星雲」や「小宇宙」の名称を「銀河」に変更しようと思った構成メンバー不明のグループがいたから。しかしこれは分類の項目名の変更であるため、固有名詞として100年以上使われている「アンドロメダ大星雲」を自動的に名称変更できるわけではない。
❸ 「天体が銀河系の外にあって銀河系と同じく星の大集団であることが判明したために、『アンドロメダ大星雲』が『アンドロメダ銀河』になった。」との説明がネット上に散見されるが、これは上記の事情を知らない人が書いた間違った情報。これも一つの都市伝説。
❹ 『アンドロメダ大星雲』を『アンドロメダ銀河』とした理由は海外の呼称『Andromeda Galaxy』にいまさらながら合わせたかっただけである。なぜ,事実に正確であるべき科学の世界でこのようなこどもだましとも言える説明が続けられているのか不思議である。
なお、サイト運営者の竹迫さんにはサイトのリンクと文章の引用について許諾を得ています。(サイト閲覧月日は2023.2.12)
公的な機関から「アンドロメダ大星雲」では不適切なので「アンドロメダ銀河」に言い換えなさいと私が強要されたら、
「大マゼラン雲のことを大マゼラン銀河となぜ言わないのか?」
「鉄道レールの下に敷かれる木製の枕木がコンクリート製に変わってもなぜ枕木と言うのか。枕コンクリートと言うべきではないか?」(屁理屈ですけど)
「長年親しまれた固有名を変えてほしくない!」(これが本音です)
と言い訳してしまう聞き分けのないオジサンが私です。
同様に「銀河系」のことを「天の川銀河」だなんて絶対に言いたくありません。(← 困ったオジサンですねー。老兵は去るべきかなあ?)
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