一昨日はいつもと違って変則的な日曜日だった。
練習はお昼からだった。なんでかっていうと、我がリーグのグランドではメジャーがKMCリーグを迎えての練習試合が組まれていて、マイナーの練習スペースがないってことで、練習場所について各方面をあたったところ日曜日のお昼から○町のS公園のグランドを使うことになったからなのだ。
リョー坊は前日、HRT君ちに泊まっていて、午前中はHRT君が所属しているサッカーチームの試合の応援に行って、それが終わってから二人はリーグ練習に合流。とういうことで、リョー坊は前日の夜からHRNオヤジに世話になりっぱなし。
ボクは練習道具運搬及び移動連絡係りの立場で初めてS公園へ。
S公園は国道沿いにあるんだけど、周辺は荒廃が目立つ農場跡地に囲まれていて人気も少なく練習には好都合だった。
だけど、3時にはリョー坊をK大学のグランドへ連れていかなくちゃいけなかった。
なんでかっていうと、リョー坊はKURSっていう陸上クラブに所属していて、今週末はS陸上競技場で年に1度の陸上クラブ対抗戦ってのがあるんだけど、リョー坊はその大会で3年生リレーチームの選手として出場が決まっているもんだから、練習に参加するようコーチに言われていたからなんだ。ちなみに、昨年は2年生チームで優勝(自慢)。
それで、うしろ髪引かれる思いでS公園を後にしたんだけど、実は、K大学の陸上トラック、ボク的には魅力的なのである。なんでかっていうと、K大学の陸上トラックには若い女性がワンサカいるから・・、もといッ!、・・・じゃなくてぇー・・・、細い市道を挟んだ向こう側には母校であるS高校の野球練習場があるからなのだ!。んでもって、地形的に陸上トッラクのほうが高い位置にあったりするから外野観戦気分で練習が見れるってアンバイなのだ。
日曜日はたぶん高校野球の練習試合解禁日だったと思うんだけど、藤崎台県営野球場では四校大会ってのがあって、それは熊工、熊商、熊高、済々黌の県立伝統四校試合のことなんだけど、夕方には試合後の練習が見られるって期待もあったのだ。
そして、3時半過ぎK大学に到着。子供をコーチに預けるとボクはイソイソとグランドの端へ歩いていった。
背番号のついたユニホーム姿の選手達が練習に励んでいるのが見えた。
しかし、覇気がないのである。
どことなく練習のための練習をやっているという風情。
どことなく決められたことをこなしているという風情。
もどかしくなっちゃった。
先々週のことだった思う。ボクとリョー坊は熊工の練習を見に行った。
熊工野球部はS高校とは違い大所帯。だから、まともに練習できない選手だって大勢いる。そういう1年生選手は、道具運びなど練習手伝いのためにグランドを縦横に全力疾走していたりする。
そんな1年生選手の中に近所に住んでいるNKM君の姿があった。現在、リョー坊が使っている黒のミズノのグラブはNKM君の学童時代のもの。リョー坊にとってNKM君は特別な存在かもしれない。NKM君は熊工選手の中では体が小さく目立つ選手じゃぁないけど、小学校高学年のとき100m走で全国大会に出場した俊足。そんなNKM君のオヤジさんは熊工野球部OBでボクの飲みトモ。
NKMオヤジはNKM君が熊工で野球がしたいと言ったとき、反対したそうだ。
NKMオヤジは市内のとある中学校でしばらくコーチを務め九州大会2位へ導いた実績もありつつスケベ100%のエロオヤジ。息子はオヤジの反対を押し切り進学、入部、そして1年が経とうとしていた。
NKM君は、ネット裏の見学席にいたボクとリョー坊に気が付くと、帽子を取って一礼したのだった。
「ガンバレッ!」
声に出してしまった。
陸上の練習が終わり、駐車場に向かって歩いているとリョー坊が言い出した。
「練習、見たい」
陸上の練習中、隣のグランドから聞こえる打球音が気になって気になってしょうがなかったそうだ。
「もう、今日は終わっとるよ」
隣のグランドは静かだった。
「見たい!、行く!」
大学の駐車場から車を出し、国道に出てぐるっと回ってS高校の敷地に入った。駐車場に車をとめグランドに向かった。
選手達はグランド整備をしていた。
ネット裏には、甲子園優勝50周年を記念して真新しい記念碑と歴代出場チームが刻まれた石版が掲げてあった。最後は平成6年の夏だった。
近くにいた選手に声をかけた。
「今日の試合はどうでした?」
「自分たちは、熊商に敗れました」
その選手は俯いた。
残念ながら、励ましの言葉が素直に出てこなかった。
帰りの車中、唐突だったけど、思い切ってリョー坊に訊いてみた。
「もし、もしもの話しだよ、万が一ね、万が一の話しだよ。・・・・リョー坊の体が大きくなってさぁ、シニアにいって全国大会とかに出て大活躍したとするよ。・・・それで、甲子園常連の高校から、うちの学校に来てくれとか言われたりしたら、リョー坊、オマエ、どうする?」
「・・・ウ~ン、ウ~ん、・・・その学校をちゃんと調べてから決める、・・・どんなことをしてる学校かわからんかったら・・決めれんもん・・・だけん、・・・・今はワカラン」
「・・・ほーっなるほどぉ、・・・ちゃんと調べるか、・・・・調べるの・・大事だもんな」
なんか、・・・子供らしくない。
だけど、・・・一人でマスクを取る練習をやっているのには笑えます。
練習はお昼からだった。なんでかっていうと、我がリーグのグランドではメジャーがKMCリーグを迎えての練習試合が組まれていて、マイナーの練習スペースがないってことで、練習場所について各方面をあたったところ日曜日のお昼から○町のS公園のグランドを使うことになったからなのだ。
リョー坊は前日、HRT君ちに泊まっていて、午前中はHRT君が所属しているサッカーチームの試合の応援に行って、それが終わってから二人はリーグ練習に合流。とういうことで、リョー坊は前日の夜からHRNオヤジに世話になりっぱなし。
ボクは練習道具運搬及び移動連絡係りの立場で初めてS公園へ。
S公園は国道沿いにあるんだけど、周辺は荒廃が目立つ農場跡地に囲まれていて人気も少なく練習には好都合だった。
だけど、3時にはリョー坊をK大学のグランドへ連れていかなくちゃいけなかった。
なんでかっていうと、リョー坊はKURSっていう陸上クラブに所属していて、今週末はS陸上競技場で年に1度の陸上クラブ対抗戦ってのがあるんだけど、リョー坊はその大会で3年生リレーチームの選手として出場が決まっているもんだから、練習に参加するようコーチに言われていたからなんだ。ちなみに、昨年は2年生チームで優勝(自慢)。
それで、うしろ髪引かれる思いでS公園を後にしたんだけど、実は、K大学の陸上トラック、ボク的には魅力的なのである。なんでかっていうと、K大学の陸上トラックには若い女性がワンサカいるから・・、もといッ!、・・・じゃなくてぇー・・・、細い市道を挟んだ向こう側には母校であるS高校の野球練習場があるからなのだ!。んでもって、地形的に陸上トッラクのほうが高い位置にあったりするから外野観戦気分で練習が見れるってアンバイなのだ。
日曜日はたぶん高校野球の練習試合解禁日だったと思うんだけど、藤崎台県営野球場では四校大会ってのがあって、それは熊工、熊商、熊高、済々黌の県立伝統四校試合のことなんだけど、夕方には試合後の練習が見られるって期待もあったのだ。
そして、3時半過ぎK大学に到着。子供をコーチに預けるとボクはイソイソとグランドの端へ歩いていった。
背番号のついたユニホーム姿の選手達が練習に励んでいるのが見えた。
しかし、覇気がないのである。
どことなく練習のための練習をやっているという風情。
どことなく決められたことをこなしているという風情。
もどかしくなっちゃった。
先々週のことだった思う。ボクとリョー坊は熊工の練習を見に行った。
熊工野球部はS高校とは違い大所帯。だから、まともに練習できない選手だって大勢いる。そういう1年生選手は、道具運びなど練習手伝いのためにグランドを縦横に全力疾走していたりする。
そんな1年生選手の中に近所に住んでいるNKM君の姿があった。現在、リョー坊が使っている黒のミズノのグラブはNKM君の学童時代のもの。リョー坊にとってNKM君は特別な存在かもしれない。NKM君は熊工選手の中では体が小さく目立つ選手じゃぁないけど、小学校高学年のとき100m走で全国大会に出場した俊足。そんなNKM君のオヤジさんは熊工野球部OBでボクの飲みトモ。
NKMオヤジはNKM君が熊工で野球がしたいと言ったとき、反対したそうだ。
NKMオヤジは市内のとある中学校でしばらくコーチを務め九州大会2位へ導いた実績もありつつスケベ100%のエロオヤジ。息子はオヤジの反対を押し切り進学、入部、そして1年が経とうとしていた。
NKM君は、ネット裏の見学席にいたボクとリョー坊に気が付くと、帽子を取って一礼したのだった。
「ガンバレッ!」
声に出してしまった。
陸上の練習が終わり、駐車場に向かって歩いているとリョー坊が言い出した。
「練習、見たい」
陸上の練習中、隣のグランドから聞こえる打球音が気になって気になってしょうがなかったそうだ。
「もう、今日は終わっとるよ」
隣のグランドは静かだった。
「見たい!、行く!」
大学の駐車場から車を出し、国道に出てぐるっと回ってS高校の敷地に入った。駐車場に車をとめグランドに向かった。
選手達はグランド整備をしていた。
ネット裏には、甲子園優勝50周年を記念して真新しい記念碑と歴代出場チームが刻まれた石版が掲げてあった。最後は平成6年の夏だった。
近くにいた選手に声をかけた。
「今日の試合はどうでした?」
「自分たちは、熊商に敗れました」
その選手は俯いた。
残念ながら、励ましの言葉が素直に出てこなかった。
帰りの車中、唐突だったけど、思い切ってリョー坊に訊いてみた。
「もし、もしもの話しだよ、万が一ね、万が一の話しだよ。・・・・リョー坊の体が大きくなってさぁ、シニアにいって全国大会とかに出て大活躍したとするよ。・・・それで、甲子園常連の高校から、うちの学校に来てくれとか言われたりしたら、リョー坊、オマエ、どうする?」
「・・・ウ~ン、ウ~ん、・・・その学校をちゃんと調べてから決める、・・・どんなことをしてる学校かわからんかったら・・決めれんもん・・・だけん、・・・・今はワカラン」
「・・・ほーっなるほどぉ、・・・ちゃんと調べるか、・・・・調べるの・・大事だもんな」
なんか、・・・子供らしくない。
だけど、・・・一人でマスクを取る練習をやっているのには笑えます。