臨床２０年

思い起こせば２０年前の平成６年の春、歯科医師　大賀将志は誕生した。

あの時代はまだ国家試験の発表も４月の終わりで、４月頭から臨床デビューするのだが、現実には無資格医ということが平然と行われていた。

コンプライアンスの五月蠅い今では考えられないが、そんなことが許されるぐらいの昭和っぽさの残る状態だった。

研修医制度も名ばかりで整備されておらず、昨今のような義務でもなかった。


そんな訳で「いつから務められる？」という院長の質問に「では、４月の最初の月曜でいいですか？」と答えた記憶がある。

勤め始めて数週間、４月の終わりにやっと国家試験の発表である。

（今では、このような無資格医期間を無くすため３月末には発表される）

当時はまだインターネットで発表だとかＥメールのない時代、ウインドウズ95すら存在しない。

大学病院の医局に残った友人に見てきてもらって、昼休みに電話をもらって合格をおしえてもらった。

合格の報を友人から聞いて、院長に「無事、合格しました」と告げた。

それが、歯科医師　大賀将志の誕生した瞬間である。

明日から新年度、初心を思い起こして次の一里塚を目指して行こう！