



法輪寺から歩いて法隆寺へ。
住宅街の道をまだかなぁと歩いて行くと長い築地塀の左手に突然と言った感じで「夢殿」入り口。
右手は法隆寺へ向かう長い築地塀。ここまで来ると観光客にも出会いました。境内には土産を売る出店もありましたが片付けの真っ最中。すでに3時半近い。これから広い法隆寺の拝観は無理だと思い外から眺めることにして
所々にある門の鬼瓦の立派さに立ち止まり、国宝「東大門」(奈良時代)をくぐり、国宝を普通にくぐって行けるなんて凄いことだと思います。いくつもの国宝や重要文化財の建築群、さすがは法隆寺です。
世界遺産のここはスケッチ禁止なのは仕方のない事。

小さな池の端にある子規の句碑「柿食えば鐘が鳴るなり法隆寺」夫が長い時間ここで苦吟していた姿が思い出されて、スケッチと俳句に夢中だったあの当時が夫の一番良い時期ではなかったかと思います。
せっかくここまで来たのだからと気が変わって30分でも五重塔を拝観しようと受付に行くと「3時50分からは拝観料は半額です」って。1500円が半額は嬉しい!
飛鳥建築の粋を集めたと言われるエンタシスの柱が並ぶ回廊。そっと柱に触れるとずっと昔の人達と
繋がっているような気がしてそのままでいたその時「ゴ~ーン」と鐘の音。
まさに鐘が鳴るなり法隆寺・・・係りの方が「4時の鐘です」と。正岡子規も聴いた鐘の音は心に沁みいるような特別な音でした。毎日8時から午後4時まで2時間ごとに鳴らされる「時の鐘」8時は8回、12時は12回打たれるのだそうです。
わが国最古の五重塔をながめて金堂へ。
ご本尊の釈迦三尊像他多数の仏様とたった一人で向き合えたのは終わり間近のお陰です。
昭和24年に焼けた壁画はパネルに復元されてはめ込まれていました。
4時半に閉門と言う事でしたが金堂は内部の扉を閉めてから外の扉を閉める時間がかかるので少し早めに閉めますとのこと。内扉も厚い扉で大きなくさびで止められるのだとか。
最終点検が始まった西院伽藍を出て振り返ると夕焼けが始まりかけた空に五重塔が悠々とそびえていました。

南大門をくぐって長い松並木の道を行くとやっとバス停。
夕焼けがますます鮮やかになって沈むまでここにいたいなぁと思っているうちにJR法隆寺駅行きの
バスが来て10分ほどで駅に到着。ここからJR快速で奈良駅まで10分ほど。あっという間に着きました。
ホテルは駅と連絡通路で繋がっています。その前に駅の隣のスーパーで夕食の買い出し。とても外に食べに出る気力はありません。昼食は・・・スケッチしながら食べたアンパン一つ。思い出したらお腹がすいてきてつい買い過ぎてしまいました。
ホテルは今年6月に泊まったばかりなので勝手も分かり気楽です。先回と違うのは秋のシーズン中とあって宿泊客が多い事でした。
買った夕食を食べて大浴場へ行くと先客が3人、先回はいなかった。大浴場は温泉で筋肉痛、関節のこわばり、疲労回復に良いとあり頑張ってくれた膝をゆっくりマッサージしての~んびり。
部屋に帰って何もする気にならずに9時過ぎに就寝。よく歩いた気がする一日目が終わりました。
二日目につづく。