「 私は断言する。真の芸術家は醜いものだ。喫茶店のあの気取った色男は、 に せものだ。アンデルセンの「あひるのこ」という話を知っているだろう。小さな可愛いあひるの雛の中に一匹、ひどくぶざまで醜い雛がまじっていて、皆の虐待と嘲笑の的になる。意外にもそれはスワンの雛であった。巨匠の青年時代は例外なく醜い。それは決してサロン向きの可愛げのあるものでは無かった。 」
太宰治の、芸術に関する文章のひとつである。
おそらくは自分を意識している。
今日は桜桃忌。
太宰のものはほとんど読んだと思う。が、彼の世界につい引き込まれていく自分がいやだ。
いつもこんなものに近づくまいと思う。
内容の問題ではないんだけど。
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