山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

なんですか?この雪は!?

2020年06月13日 | 山菜採り
 これまでに経験したことがない少雪の山形。
 これまでに経験したことがない早い春が訪れとともに、今年の山菜採りは開始された。
 海抜0m付近からスタートして、徐々に高度を上げてきたマタギの山菜採りも、3rdステージに突入した。
 本日の目的地はN沢源流。海抜は1000mを越える。
 例年並みの時期の来訪となる。いつもだと、まだ『様子見』の季節なのだが、今年の降雪の少なさを考えると、例年よりも早く『盛り』が来るのではないかと予想される。同行予定のA氏の声も弾んでいるのが電話越しに伝わってくる。午前2時過ぎに集合、出発することになった。
 釣りでもないのに、この時間設定となるのは、『採り場』までの行程の長さのためである。3時半頃に車止めに着き、山歩きを開始する。40分程歩くとN沢渡渉点に着く。この頃には夜が明ける。この時間設定だと、安心して川を渡ることが出来るのだ。
 ネットの情報で分かっていたのだが、スノーブリッジ(渓を覆う雪の橋)が架かっていない。

N沢渡渉点(雪がない)

この事態は、初体験である。
やっぱりね。これだけ雪が少なかった冬だから仕方がないかな。2人で納得して上流に向かう。
 最初の急坂を上り詰めていくと、景色が開けてくる。

庄内平野が眼下に広がり始めます


対岸には月と雪渓


 この辺までは、大体予想通り。ところがですね、

不安定なスノーブリッジが出現

「あれ?結構、雪あるね。」
なんて話しながら進むと、

渓を完全に埋め尽くす雪渓

 ちょっと多すぎじゃない?この雪。
 例年のタケノコ採り場が雪だらけではないか。どこが少雪ですか。多雪ですよ。
ここで、2人で協議。こんな状況でも、比較的雪が消えやすい急斜面(左岸)の上部ならタケノコが出ている可能性が高い。まずは、登ってみましょう。その結果から今後の動向を考えることにしましょう。

 かなりきつい登りだった。けれど、



この地ならではの赤味の強いタケノコたち


 この子たちに逢うためには、頑張れるんですね。急斜面の竹藪を根性で上り下りし続けました。
 今シーズンで間違いなく1番の試練。足がガクガク言ってます。これ以上は無理かも。
 でも、思った通りの活動は出来たから心は晴れ晴れ。


リュウキンカと水芭蕉の渓を下る


 「やっぱり、くたびれた。」
 「うん。でも、あとひと雨くれば伸び始めるね。」
 「次は、何時だといいかな。」
などと言葉を交わし、エゾハルゼミの蝉時雨に包まれながら、長い長い復路を戻る。

 これだけ春が早かったのに、奥地の積雪が例年より多い理由については、考えていることがあるのだが、確証がないので割愛する。ただ、こういう年もあるということだ。
 勉強になりました。