くだものさいばん くだもの じゅにあ
てがみが とどきました
あした めんどな さいばんしますから
おいでんなさい
わくわくしながら でかけてみると
「いちばんおおきい わたしが えらいのです」
「かわいい みのなる ぼくがえらいんだよ」
「ぴかぴかの きれいな みのなる あたしよ」
「なにいってるの いっぱいみのなる おれだよ」
「いえいえ あまずっぱいわたくしが いちばんでしょう」
ほちのすをつついたような おおさわぎです
それなら
おかあさんの き から
いっぱい えいようをもらって
おとうさんの おひさまから
いっぱい ひかりをもらって
おいしく そだったこどもが
いちばん えらいことにしましょう
「ほうら、やっぱりわたしよ!」
「いやいや、ぼくだろう!」
「ちがうわよ、それはぜったいに あたし!」
・・・
ごめんなさい
さいばんは、しっぱいみたい
くだものばたけは ますます おおさわぎ
当地山形は、『果物王国』を自負しております。マタギの散歩コースにも、多種多様な果樹園が広がっています。
その花盛りが一段落し、緑が色濃くなってきました。
そんな木々の枝先をよく見ると、
色々な果物が実り始めています。
これから、夏に向かって実るもの。夏を越えて晩秋まで時間をかけるもの。それぞれ育ち方は違うんだけど、果樹農家の方々の、丹精を込めた慈しみと、太陽の恵みを受けて美味しく育つところは共通だと思います。
もちろん、誰が一番なんてことはありません。それぞれが、それぞれの魅力を放ってくれます。
そのことを伝えたかったんだけど、『どんぐりとやまねこ』みたいには、いかなかったみたい。
多少、気象のアクシデントはあるかもしれないけど、みんなが大切にしてくれるからね。美味しく育っておくれ。