秋刀魚が届いた翌日は日勤。ということは、帰宅後の夕方から続きの調理が出来る。鮮度が命の魚料理。保存も含めて、今晩が勝負でしょうな。
帰宅後、真っ先にお向かいさんにお裾分けを届ける。先日いただいたハナオクラのお返しって感じかな。
さて、次だ。前回、叔母と話をしたときには、
「少し多めに送るから、実家にも分けてあげて。」
と言われている。実家というのは、妻の実家であり、叔母の実家でもある。その時から決めていた料理があるので、そこから始めます。
≪秋刀魚の甘露煮≫
秋刀魚の保存食にはいろいろあるけど、これは、その中でもトップクラスの美味しさを誇る料理です。しかも、『食べるだけ』の状態で届けられるんだから喜んでもらえるでしょう。
下ごしらえ・調理の部
・秋刀魚(5匹)を軽く洗って、幅4~5㎝ぐらいのぶつ切りにします
・頭と尾びれは切り捨てて、ワタを割り箸などで抜いてしまいます
※ワタが入っても旨いんですが、今回は万人向けコースを目指しました
・更に、水に入れて軽く洗うと、血抜き完了
綺麗です(でも一長一短。「ワタよお!」)
・水カップ2と酒、醤油、みりん、砂糖、酢各50mlをかけ、ショウガの千切り2かけ分ぐらいを千切りにして圧力鍋へ
こんな感じ(要するにヒタヒタ)
・圧力鍋のピン(?)が回り始めたら弱火で10分。冷めるまで待ちます。
・ピンが下りたら蓋を開けて中火で煮詰めていきます
いい感じです
※既にかなり柔らかくなっているので、下手にいじらない。軽く揺すりながら水分を蒸発させていきます。
トロットロです
続いて≪秋刀魚の水煮≫なんですけど、詳細はカット。
・血抜きまでは甘露煮と同じで、ヒタヒタの水と酢大さじ2と塩大さじ1で加圧10分
※こっちは、加圧 ⇒ 加熱終了とともに完成
どっちも旨いっす
一部を妻の実家に届けます。
ここまでの作業には、そんなに手間はかからないんだけど、時間がかかります。この間に、刺身を造りましょう。昨日思い浮かんだ仮説をどこかで検証したいと思ったのだが、賞味期限ギリギリなので、今やるしかない。
≪秋刀魚の刺身(サク取りバージョン)≫
これも、アッサリといきます。
・三枚におろした秋刀魚を、更にサク取りします
秋刀魚の五枚おろし
・1本ずつ皮を剥いていきます
やっぱり
昨日よりもきれいに剥けたみたい
血合い骨を外したいというよりも、お魚で一番美味しい身と皮の間を味わいたくて、このひと手間を増やしてみました。うまくいったみたい。
そして、刺身のお供は、
またまた出番ですよ!
本日も秋刀魚尽くし
旨かった。煮物になった9匹は、妻の実家に届けた残りで、しばらく楽しめると思います。氷箱に残るは5匹なので、何とかなりそうです。届けられたとき(30匹)には、どうしたらいいかと慌てふためいたんだけど、何とかなるものですね。最後まで気を抜かずに食べ尽くしたいと思います。
本当に美味しかった。そして、よい『頭の体操』になった。
料理のメニュー選びは勿論だけど、そこから完成に至るまでの過程は、試行錯誤の連続です。与えられた時間が限られているから、余計に頭を使います。そんな中で、野生の勘が当たったり、考えた末に外れたりしながら、最後には食卓に上ります。
今回は、みんな喜んでくれてよかった。殆どは、素材の地力に頼っているんだけど、それを生かせた自分は、ちょっとだけ賢くなった気分です。
叔母様、ありがとうございました!