帰省した息子の滞在も、あと2日。
去年は、勤め先からの司令もあって、1日も帰れなかった。今年に入って3月の法事の時に一泊。そして、今回は、久しぶりに長期の帰省だ(感染者数が多い割に『緩く』なってると感じるけど、その辺については目をつむりましょう)。
久しぶりの休暇を楽しみたい息子と、それをダシにして、普段よりも気合いの入った料理を作りたいマタギと・・・。この辺は、利害が一致しているんですね。もちろん、妻も同じ思いでおります。そんなものだから、大まかな料理の計画は、既に出来ているんですよ。で、本日のメインになる素材は、『タケノコ』であります。
タケノコと言っても、このところ出回っている孟宗竹ではなくて、『月山筍』です。今回は、このチョイスのお陰で、新たな学びになりました。その、大切なところをまとめておきたいと思います。
下ごしらえ・調理の部
使ったのは、去年保存しておいた瓶詰めです。
・目打ちをトンカチで打ち込んで開封
※真空だった瓶が空気を吸い込んで、凹んでいた蓋が平らに戻ります
・600g強あったので、200g(左)と400g(右)に分けて
・左は、そのまま味噌汁にドボン、右は、食べやすい大きさに刻みます
※刻んだ方は≪タケノコご飯≫に使います
・ニンジン1/2本を千切りに、鶏もも肉200gを細切れに、油揚げ2枚は油を抜いて短冊に切っておきます
ここで、ちょっと心が揺らいだ。
「いつも同じ割合で調味料を入れてるけれど、本当にそれでいいのか?」
急遽、ネットで他のレシピを検索してみる。するとですねえ、驚愕の事実が判明したんですよ。
和食の名手「白ごはん」さんも、何でもござれの「栄養士のレシピ」さんも、お米に対する醤油の割合は、マタギとほぼ同じ。米1合に大さじ1ぐらいです。ただ、決定的な違いが、2人とも、同量のみりんを使っているんです。
ジャジャジャジャ~ン!(「チコちゃんに叱られる」で衝撃が走ったときのBGM)
「やれ、タケノコご飯はうちの味が一番とか、お袋の味が最高とか言って、他の作り方に見向きもしない日本人の何と多いことか。でも、チコちゃんは知っています・・・。」
デデン!「タケノコご飯にみりんを使うのは、それが一番美味しくなるから~!」
この2人のレシピを読んで、完全に迷宮に迷い込んでしまいました。「どうしよう。みりん、使ってみるか。」料理の最終段階で、このことをちらりと妻に話した。
「今まで美味しかったんだから、それでいいんじゃないの。」
ズバッと言われてしまった。
そうだよ。美味しいんだから変えることないワイ。霧が晴れたぜ。
・お米4合に対して、酒醤油各大さじ4と顆粒出汁適量を加えて、普通の水加減
・用意しておいた具材を加えてスイッチオン
暫くすると、いい香りが家中に広がり始めます。味噌汁の方は、タケノコを入れるだけだから、お任せにしました。そして、
本日の夕食です
やっぱり旨かったです。息子も喜んで食べていました。
調味料の割合を変えなくて良かった。
先人が考えた保存方法と共に、妻の一言に感謝です。
やっぱりマタギは、『今まで通り』を大切にする普通の日本人を基本路線にしたいと思いました。
思うに、名人達が使っているタケノコは「孟宗竹」。マタギが使っているのは「月山筍」。この違いが大きいのかもしれない。だって、月山筍は、そもそも甘いんだもの。だから、みりんを使わなくても十分に美味しいんじゃないかな。
機会があったら、孟宗竹で確かめてみたいとも思います。
何はともあれ、美味しく仕上がって良かった!