本日、マタギが予定していた行動。
⑴ 夜明け前の暗闇の中を山に出掛け、ミズコブをいただいて帰還。
⑵ 下ごしらえ ⇒ 調理を済ませる。
⑶ J屋とD屋に出掛けて、靴とズボンを揃え、次のマイタケ採りに向けての準備を進める。
あれ?
全部終わっちゃった。
しかも、まだ昼前だ。
せっかくの休日!
満を持して!
「やらねばならぬ!」
と思っていたことが完了してしまったのだ。あっけなさすぎる。
残り半日、どうやって過ごしましょうか。
台所に行って、冷蔵庫の中を覗いたりしてウロウロしていると、
「今日のお昼は、『冷たい肉蕎麦』よ。」
と、妻から言われた。
おおっ、我が意を得たり!
「それ、やらせて。」
「いいけど、乾麺なの。」
なぬ?『冷たい肉蕎麦』の乾麺なんてあるのか。
確かにあるんですね
説明書きを読むと、スープ付きだって。開けてみると、
ホントにあるわ
「つまんねえ奴だな。」
思わず口をついて出てしまう。これじゃ、腕の振るい甲斐がないではないですか。
つまり、マタギが準備するのは、鶏肉と薬味だけってことね。仕方がないから、鶏肉の準備を始める。
・鶏もも肉の皮を外して、身を一口大に切り分けて、水500mlに入れて沸かします
※沸騰が始まると、アクがどんどん出てくるので手早く掬い取ります
※この煮汁を捨てるのは勿体ないので、後でだし汁として、添付のスープと合流させましょう
次は薬味ね。あれ??ネギがない。困った。・・・ここで、よこしまな考えが浮かぶ。「『冷たい肉蕎麦』でなく『冷たいタヌキ肉蕎麦』にしてしまおう。」
簡単に言えば、かき揚げが乗った肉蕎麦ね。ネギの香りが味わえないのなら、タマネギを使ってやろう。でも、ストレートのタマネギではキツすぎるので揚げ物にして、という発想。
・タマネギ1/2個を薄いくし切りに
・ニンジン1/3本を千切りに
ここで、またトラブル。乾燥エビがない。竹輪もない。蒲鉾もない。要するに、海鮮系の具材がないのだ。海鮮系の風味がないと、かき揚げがつまらなくなってしまう。
・・・仕方あるまい。
かつお節を混ぜることにしました(結構よかった)
・ここに薄力粉60mlと片栗粉15mlを加え、水で適当な柔らかさに整えます
・170℃の油温で、表、裏と揚げました
冷たいんですけど、タマネギの香りが効いてます
前回作った葡萄エキスも登場。食後にいただくと、スッキリ爽やかな気分。
行き当たりばったりの割には美味しく出来たと思います(スープは自分で作った方がよかったかも)。
さて、まだ続きますよ。鶏肉の皮ともも肉の一部が残っているんですよ。これをうまい具合に片付けられないかと思って調べてみたら、良いのがありました。その名も、
≪鶏皮おつまみ♡さっぱり甘酢焼き≫
NACHIKOさんという方のレシピです。これを参考にさせてもらいました。
・鶏の皮1枚分とお肉の残りとで150gを一口大に切り、片栗粉をまぶしました
・調味料を混ぜておきます(醤油みりん穀物酢各大さじ1と砂糖小さじ1)
・まず、皮の部分だけ炒めると油が滲み出てきます
・そこに身の方も加えて熱し、周りの色が変わってきたら1枚ずつ裏返し
・念のため蓋をして弱火で2~3分
・用意しておいた調味液を入れると、爆発的に沸騰します
・焦げ付かないように具材を揺すったり返したりして、液が全体に行き渡ったら完成
いい感じです
例によって、お客さんが集まってきました。
「ええっ、これって、焼き鳥!?」
「違います。ちょっと酸味が効いてサッパリしてるでしょ。」
「言われてみればそうかも。」
「なかなか旨いワイ。」
砂糖とみりんと醤油の甘塩っぱさが強いので、酸味は、ほのかに感じられる程度。このぐらいが丁度よいバランスなのかもしれませんね。
それにしても美味しかった。NACHIKOさん、ありがとうございました。
ここまで来たら、「何かやらなければ勿体ない!」というマタギの心の虫も、ようやく落ち着いてくれたようです。
いやあ、満足であった!
山の神様を始めとする八百万の神様、本日は、ありがとうございました。
お陰様で朝から晩まで、非常に充実した一日になりました。
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