山形のホリデイマタギ日記

山菜とキノコと魚を採って遊ぶ年寄りの冷や水日記

いけますね 橙椒肉絲

2020年07月21日 | 山菜料理
 3密とは無縁の山菜採りなのだが、降雨と増水には抗えない。本日も自宅待機になりそうだ。
 そんな中、暇につき、なんて言ったら申し訳ないのだけれど、本日のメインディッシュを担当することになった。
 冷蔵庫には牛バラ肉の薄切りがある。それならば、牛丼風とかすき焼き風とかが考えられる。だけど、もうちょっと手をかけた料理を作りたいなあ。
 そんなことを考えながら食材を見回すと、あるじゃない!

去年保存したタケノコの瓶詰め

 冬の内に食べておけば良かったんだけど、1年以上が経過してしまったタケノコの瓶詰めがあった。これを使ってみましょう。
 しっかりと保存できていれば、瓶内の真空のため蓋がへこむ。マタギの握力・腕力では開けられない。
 じゃあどうするか。 こうです。

蓋に錐を刺す
穴が空いた瞬間に、「プシュー」という音とともに蓋のへこみが元に戻ります。

瓶の半分ほどを使います

  ≪月山筍の橙椒肉絲(チェンジャオロース)≫

 本来、月山筍は、そのものの旨さを楽しむ山菜だと思うんだけど、メインディッシュに使うとなると、単品ではいささか心もとない。そこで考えたのが青椒肉絲なんですが、それだとピーマンの強烈な味が筍の風味を消してしまうかもと心配になった。更に考えた結果辿り着いたのがこの料理。
「青(チン)」を「橙(チェン)」にかえてみることにしました。
 下ごしらえの部
 ・月山筍は食べやすい大きさになるよう細い乱切りに
 ・牛肉(250gぐらい)も細く食べやすくちぎる
 ・ニンジン(2/3本)は千切り(これが「橙」ね)
 ・ニンニク・ショウガ(各1片)は摺り下ろす

こんな感じ
使用する調味料は、

今回使用する調味料

 ・フライパンにゴマ油大さじ1を敷き、牛肉とニンニクショウガと小麦粉(大さじ2)を加えてよく和える
 ・中火で火を通す
 ※焦げ付かないように常に混ぜる

 ・肉に火が通ったら山菜と野菜とを加えてニンジンがしんなりするまで炒める
 ※酒(大さじ2)と中華だし(大さじ1)も加えて

ここまで来たら、一休み。あとは、盛りつけのタイミングを待ちます。

 ・ご飯やスープの準備が出来てきたら調理再開。
 ・まず温め直してからオイスターソース(大さじ2)と醤油(少々)を回しかける
 ・調味料をサッと混ぜ合わせたら完了

こんな感じ

はい、出来上がり

 山海のディナーになりました(海はホヤ、山は筍とミズ料理です)。 ピーマンのほろ苦さがないのは少々寂しいけれど、月山筍の味が際立つから、これもよしとしましょう。これはこれで、完成品メニューと考えていいかもね。

 タケノコの瓶詰めは、うまくできていて嬉しかったけど、開封したからには次のレシピを考えなければならない。
 どうしようかな? 

 To be continued!



いらっしゃい(さんぽうた7)

2020年07月20日 | いきもの

 いらっしゃい   ひめじょおん みみ

いらっしゃい 
ようこそ

いらっしゃい
甘い蜜はいかが

いらっしゃい
花粉もおいしいわよ

いらっしゃい
あら?
あなたは 見ていくだけ?

いらっしゃい
そちらのあなたは 
休みたいのね

いらっしゃい
どうぞごゆっくり
心ゆくままに

わたしは
こばまない

いっしょに 生きていきましょう!



食事に夢中です


きっと美味しいんですね


君は美しさに惹かれたの?


たぶん休憩中



 「接待を伴う飲食業」みたいに見えるかもしれませんがちょっと違います。ヒメジョオンって、いろんな虫たちから頼りにされているんです。それを選り好みせずに受け入れている「みみさん」に、心を動かされました。
 環境省からは、厄介者扱いされているという噂を聞きます。それは、たぶん特別な場所での自然保護のためだと思います(一応、外来種なので)。
 少なくともマタギの散歩コースでは、短い季節を懸命に生きる昆虫たちを受け止め支える存在に見えますね。
 「みみさん」これからもよろしく!


手間はかかるがやっぱり旨い!

2020年07月19日 | 日記とレシピ
 冷蔵庫を見るとエビがある。おお、久しぶりだ。クッキングマタギの本能がくすぐられる一品ではないか!妻に聞いてみると、
「お任せします。」
とのこと。
 ふっふっふ。お任せ下さい。メニューは、海老フライ定食で決まりですね。
早速調理の準備に入る。

 下ごしらえ⇒調理の部

ここがスタートね

 ・しっぽ側一節分を残して殻を外す

 ・しっぽの先を切って

 ・背中に包丁を入れて背わたを外して

 ・腹と両脇の筋を3~4カ所ずつ切って、伸ばす
 ※すごく大事な一手間です(見栄えは、揚げれば良くなります)
 ・軽く塩コショウしておきます
 ・卵1個を割りほぐした所に小麦粉を1/2カップぐらい入れて混ぜる
 ・水を少しずつ足していき、パン粉のつきやすいぐらいの粘りが出たらOK

こんな感じです

 ・液にエビを漬けて、パン粉をまぶして

これで下ごしらえ完了かな
続いて、タルタルソースなんだけど、タマネギに泣かされるのが嫌なのと、少しでも手間を省きたかったのでひと工夫。

 ・タマネギ(小1個)を薄切りにして水にさらす
 ※みじん切りじゃない!

 ・水気を絞ってフードプロセッサーに
 ・ゆで卵もどうぞお入りなさい

 ・あらびきモードでちょっと混ぜ混ぜ

 ・ボールに移したら、酢(小さじ2)とレモン汁(数滴)、マヨネーズ(大さじ4)、砂糖(大さじ1)、塩(小さじ1)、コショウを加えて混ぜます。
 ※最終的な味の決め手は、塩加減かな

筋切りをしてあるから、比較的まっすぐに揚がりました

さあ、みんなで戴きましょう

 本日も、家族みんなでの合作です。美味しく戴くことができました。手間はかかるけど、エビフライ定食は、やっぱり美味しいです。
 今回進歩したと思ったのは、タルタルソースを時短で作れるようになったことかな。老化防止のためにも、少しずつ工夫しながら生活を楽しんでいきたいものです。

ちょっとだけ秋が見えた

2020年07月18日 | 山菜採り
 定例のリフレッシュというか、山菜補充だ。本日は、ホームグラウンドのH川流域でも最も北東側を流れる枝沢に入ってみる。

この沢は、他の沢と違って、やや暗い雰囲気。

多分、両岸が高くて日が差し込まないせいだと思う。

沢にせり出したミズを収穫しながら下流に下っていく。

木の葉も、

苔も、この季節に降る雨を歓迎しているようだ。
 おや?

なんだか、ちょっと違う雰囲気。
 帰宅して、よく観察してみると、

茎の節々にチョコレート色のツブがついています。
 これは、ミズコブ。これから季節が進むにつれて徐々に大きくなり、成熟すると地面に落ちます。そうして、また春が来ると芽を出すんですよ。
 これは、来年への準備です。まだ7月だというのに。
 秋への、そして、来年への準備が始まっているんですね。
 時間の流れの早さに少々戸惑ってしまいました。

 To be continued!

復興のホヤ

2020年07月17日 | 日記
 休日を利用して、普段出来ないでいた手続きを進めるために、朝外出。それが結構時間を食ってしまい、帰宅がお昼になった。
 妻が待ちかまえていて、
「石巻からホヤが届いた。」
了解。
 一を聞いて十を知るじゃないけど、この言葉の裏に秘められた思いは、ほぼ察知できた。

 届いたホヤは、簡単に処理できるほど少量ではないのよ。そして、この梅雨の時期だから、短時間で処理しなければせっかくの贈り物を傷めてしまうかも。痛めてしまう前に下ごしらえをしてしまいましょう。そして、美味しく戴きましょう。

 ついでに言うと、
 この仕事は、2人が力を合わせれば達成できるわ(嫌とは言わせないわよ)。
というメッセージも含まれている。

見た目で分かるかな?すごい高品質です

もちろん。望むところよ。そうして・・・実物を見て、触ってみて、心がメラメラと燃え上がってきた。
これは、ここ数年で最高のホヤだ。個体の大きさ、皮の張り具合、いずれも最高級。
 こんなこと言っていいのかどうかと思うのだが、震災前の品質に戻ったというのが実感である。
 今更と笑われるかもしれない。でも、子どもの頃ここで過ごし、成長させて貰った身としては、石巻の漁業(海?)の復活を感じ取れるこの一品は、この上なく嬉しい贈り物だ。
 さあ、気合いを込めて調理しましょう!

  ≪ホヤ捌き≫

 下ごしらえと調理の部

 以前、別の形で紹介したことがあるので、認知症気味のマタギは、同じ説明を繰り返すかもしれませんが、悪しからず。

 ・まず、身支度を調えます。(汚れてもいい服装)
 ※ホヤは、調理中に勢いよく潮を噴き出しますから

まずは、「入り口」を

 ・ホヤの2つの口の内「+」に見える方を切り落とします
 ※「ー」を切ると水を噴き出します
 ・固い皮を、切り口から根元に向かって、出来るだけ奥まで切ります
 ・皮の隙間に指を入れて、身を取り出します

旨そうでしょう

 ・ボールに入れていくと勝手に塩水を出してヒタヒタになります

 ※叔父は、「この汁が旨い!」と言っております。
 ・縦に4つに切って(開いたときでもOK)消化管の中身をしごき落とします

 ※多分、このまま食べるのが最も美味しいと思う

 3人で食べるには、あまりにも多かったので、1食分ずつ軽く塩して、パック詰めして冷凍にしてしまいました。

しばらく、さようなら(冷凍庫へ)


 そうは言っても、今日明日食べる分は、たっぷりと確保。

まずは、お昼に


そのままでもいいんですが、ポン酢をサッとかけてキュウリと和えて戴いてみました。

 はあ・・・

 初夏の味   三陸の味   復興の味

 言うことなし