新・ほろ酔い気分

酔っているような気分のまま、
愚にもつかない身辺雑記や俳句で遊んでおります。
お目に留めて下されば嬉しいです。

蛍草

2021年08月22日 14時22分12秒 | 写真と俳句

    寂寥はかほどのものか蛍草     ひよどり 一平

    (せきりょうはかほどのものかほたるぐさ)

   ・・・・・・・

 大袈裟に言えば、新型コロナによって、いっときのわれわれは、死と対峙させられたような気分に陥った。

 死から逃れたいのであれば、もはや自粛しかなかった。(と、思わされた。)

 自粛の日常が襲ってきた。そこには、選択の自由などはなかった。

 貴重な時間が、自粛によって費やされた。寂寥の日々を送った。

「寂寥」は私から、多くのものを奪った。今さら取り戻しようもない。

 もちろん得るものもあった。ここで言うほどのものではない。

 

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誇りある生き残り

2021年08月21日 18時14分57秒 | 写真と俳句

                                                                                                       

    秋蝶の驚くいとま無かりけり      ひよどり 一平

   (あきちょうのおどろくいとまなかりけり)

   ・・・・・・・

 止まっては飛び立ち、すぐに降りてまた飛び立つという秋蝶の繰り返し。

 私の影に驚いてのことか、ほかに理由があるのか。

 シャッターを押す私としては、少しばかり面倒

 まあ、面倒くさいが、追いかけるのもまた楽しみの一つ。

 蝶の身にしてみれば、「邪魔をするな」と言いたいだろうが・・・・。

   ・・・・・・・

 コロナ・パンデミックによって、われわれは色々なことを考えさせられた。

 生命を守るため、「不要不急」の活動を自粛した。

 しかし、「不要不急」の活動を自粛することによって、経済活動が停滞し、守るはずの生命を脅かしかねない事態を招いた。

 しかも、急激な感染拡大は医療体制を追い詰め、「助ける生命」の選択を迫られた。

 まるで戦争同様であり、災害同様であった。

 しかし、こんなことで諦めるわけにはいかない。私はあの戦争の誇りある生き残りなのだ。 

 

 

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機嫌良き朝

2021年08月19日 15時15分35秒 | 写真と俳句

    白粉花機嫌良き朝悪しき朝     ひよどり 一平

   (おしろいばなきげんよきあさあしきあさ)

    ・・・・・・・

 この家の白粉花は、黄花のほか白い花、赤い花があった。

 ところがある日、花壇にいろいろ手を入れて、白粉花の数を減らした。

 減らすのは良かったのだが、なぜか白い花、赤い花を除き、黄色い花だけが残った。

 その元々の魂胆については聞いていない。花が咲いていない時期に作業をしたので、間違ってしまったのではなかろうか。

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虚栗

2021年08月19日 14時58分27秒 | 写真と俳句

     虚栗虫に喰はるる難に耐ゆ     ひよどり 一平

   (みなしぐりむしにくわるるなんにたゆ)

    ・・・・・・・

 なんとも可哀そうな栗ではないか。一目で虚栗(みなしぐり)だ。

 しかも、虫に喰われている。喰われながら耐えているのだ。

    ・・・・・・・

 時折り、「死」について考える。

 間もなく米寿なのだから当然のこと。

 ましてや、同窓会などから、米寿の「祝い品」が贈られたりすると、「まだ生きていたのですね」と念を押されたような感じがするから妙だ。

 さし向き死に急ぐつもりはない。急がなくても、此処まで来れば、誰かがスイッチを押してくれるに違いない。

 その日まで、おのれに忠実に暮らすつもり。

 

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食べごろ

2021年08月18日 19時42分32秒 | 写真と俳句

   無花果のほぼ食べごろと思ひけり   ひよどり 一平

 (いちじくのほぼたべごろとおもいけり)

    ・・・・・・・

 食べごろとは思ったが、よく見れば、誰かが触った気配がないでもない。

 触りたくなるほどの道端なので、悪戯ごころを起こしたヤツがいたのかもしれない。

 そう思えば、やや不自然な熟し方かもしれぬ。

 カメラに収めただけで、早々にそこを離れた。

 

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