日曜日の長男のサッカー活動は練習試合。
第一試合では『ボロ負け』して悔し涙を流した長男、続く第二試合では第一試合の亡霊を見たのか、右サイドの攻撃を担う MF であるにも関わらず、ディフェンスライン付近まで下がる局面が多く、動きに迷いが出る。
監督からは『上がれ!上がれ!』と言われるが、ディフェンスラインが突破されるのが気になってか、やはり下がり気味にポディションを取ってしまう…。
ボールが出ても、低い位置からの攻撃をせざるを得ない…余裕を持って相手に相対されてしまうので、思ったようにスピードに乗った突破が出来ない。
低い位置→攻撃が遅れる→センタライン付近でボールを奪われる機会が増える→低い位置に戻る…。
悪循環のスパイラルに嵌り、途中交代で out。
悔しくて悔しくて、ガッツリ泣き腫らす長男。
昼になっても沈み込む長男の話を聞くと…。
『監督に「考えろ!」と言われたから自分で考えて低い位置を取った…でも、監督は「上がれ!」って言うんだ…わかんない。』
『なんで低い位置を取ろうと考えたの?』
『中盤で抜かれたのはボクのせいだから、ボールを奪い返さないと…。』
『じゃぁ、DF は相手からボールを奪えない?』
『そうじゃない…けれど、抜かれたら大変だし。』
なるほど、中盤のチェックでボールが『奪えない』から、奪い返しに行くのか…。
常日頃、監督が中盤のプレスについては弱さを指摘しているし、そこがシッカリしていないから DF に負荷がかかる…ってな感じのことを言っているしな。
でも、それは監督の意図する中盤の弱さとは違うぞ。
『ウチの DF はそんなに弱いか?…いや大丈夫、あいつらはそんなに弱くない、絶対に抜かれない。』
『?』
『たとえ中盤で MF が相手からボールを奪えなくても、MF がキチッとプレスをかけて相手の攻撃速度を落とさせれば DF は余裕を持って相手と相対出来る。抜かれて背中から追いかけるのと、正面から相手に向かうのと、どっちが簡単にボールを奪える?』
『正面から…。』
『そうだろう?じゃ、DF が折角奪ったボールを受ける相手が…おまえが、DF の隣にいて良いの?』
『…ダメ。』
『中盤のプレスは、そりゃボールカットが出来ればそれに越したことはないけどさ、それは絶対じゃないさ。そこで圧力をかけることで守備陣が陣形を整えて、自信を持って相手と相対する時間を稼ぐことも大事なんじゃない?』
『…。』
『DF は抜かれない。MF 陣がきちんとプレスをかけて、スピードに乗った突破さえ許さなければ、必ず相手の攻撃を跳ね返してくれる…DF を信じろ!」
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続く第三試合。
しつこく中盤でチェックしに行くこと!
抜かれても深追いしない、きちんと中盤でチェックしていれば、必ず DF がボールを奪ってパスを出してくれる。
DF を信じてハーフウェーでパスを待て!
第一試合・第二試合の不調がウソのようなチーム。
みるみる間に攻撃がつながり始める。
MF の中盤でのチェックが速くなり、DF ラインが上がる。
高い位置で DF がボールを奪えるから速攻も容易だし、相手の前線が高い位置でプレスを掛けてきても、慌てずにボールを下げて立て直せる。
『分かった!』と、長男。
やっとやっとだけど、体験すると分かるだろ?
お前の仕事、チームでなにを望まれているのか。
スピードを生かした攻撃をチームは望んでいるんだろ?
おまえは中盤の右にいる。
そここそがスピード勝負の突破口なんだろ?
晴れやかに笑顔。
三試合終わって、やっと『晴』。
第一試合では『ボロ負け』して悔し涙を流した長男、続く第二試合では第一試合の亡霊を見たのか、右サイドの攻撃を担う MF であるにも関わらず、ディフェンスライン付近まで下がる局面が多く、動きに迷いが出る。
監督からは『上がれ!上がれ!』と言われるが、ディフェンスラインが突破されるのが気になってか、やはり下がり気味にポディションを取ってしまう…。
ボールが出ても、低い位置からの攻撃をせざるを得ない…余裕を持って相手に相対されてしまうので、思ったようにスピードに乗った突破が出来ない。
低い位置→攻撃が遅れる→センタライン付近でボールを奪われる機会が増える→低い位置に戻る…。
悪循環のスパイラルに嵌り、途中交代で out。
悔しくて悔しくて、ガッツリ泣き腫らす長男。
昼になっても沈み込む長男の話を聞くと…。
『監督に「考えろ!」と言われたから自分で考えて低い位置を取った…でも、監督は「上がれ!」って言うんだ…わかんない。』
『なんで低い位置を取ろうと考えたの?』
『中盤で抜かれたのはボクのせいだから、ボールを奪い返さないと…。』
『じゃぁ、DF は相手からボールを奪えない?』
『そうじゃない…けれど、抜かれたら大変だし。』
なるほど、中盤のチェックでボールが『奪えない』から、奪い返しに行くのか…。
常日頃、監督が中盤のプレスについては弱さを指摘しているし、そこがシッカリしていないから DF に負荷がかかる…ってな感じのことを言っているしな。
でも、それは監督の意図する中盤の弱さとは違うぞ。
『ウチの DF はそんなに弱いか?…いや大丈夫、あいつらはそんなに弱くない、絶対に抜かれない。』
『?』
『たとえ中盤で MF が相手からボールを奪えなくても、MF がキチッとプレスをかけて相手の攻撃速度を落とさせれば DF は余裕を持って相手と相対出来る。抜かれて背中から追いかけるのと、正面から相手に向かうのと、どっちが簡単にボールを奪える?』
『正面から…。』
『そうだろう?じゃ、DF が折角奪ったボールを受ける相手が…おまえが、DF の隣にいて良いの?』
『…ダメ。』
『中盤のプレスは、そりゃボールカットが出来ればそれに越したことはないけどさ、それは絶対じゃないさ。そこで圧力をかけることで守備陣が陣形を整えて、自信を持って相手と相対する時間を稼ぐことも大事なんじゃない?』
『…。』
『DF は抜かれない。MF 陣がきちんとプレスをかけて、スピードに乗った突破さえ許さなければ、必ず相手の攻撃を跳ね返してくれる…DF を信じろ!」
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続く第三試合。
しつこく中盤でチェックしに行くこと!
抜かれても深追いしない、きちんと中盤でチェックしていれば、必ず DF がボールを奪ってパスを出してくれる。
DF を信じてハーフウェーでパスを待て!
第一試合・第二試合の不調がウソのようなチーム。
みるみる間に攻撃がつながり始める。
MF の中盤でのチェックが速くなり、DF ラインが上がる。
高い位置で DF がボールを奪えるから速攻も容易だし、相手の前線が高い位置でプレスを掛けてきても、慌てずにボールを下げて立て直せる。
『分かった!』と、長男。
やっとやっとだけど、体験すると分かるだろ?
お前の仕事、チームでなにを望まれているのか。
スピードを生かした攻撃をチームは望んでいるんだろ?
おまえは中盤の右にいる。
そここそがスピード勝負の突破口なんだろ?
晴れやかに笑顔。
三試合終わって、やっと『晴』。
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